多角形にできる三角形や平行四辺形の個数は頂点の選び方で決まる
円周上に 8 個の点が並んでいます。この中の 3 点を結んでできる三角形は 56 個。
でも でもなく、 です。図形の個数を数える問題は、ほとんどが「頂点をどう選ぶか」に置きかわります。
図形は頂点で決まる
三角形は 3 つの頂点で決まります。逆に 3 点を選べば、三角形がちょうど 1 つできる。
この対応が 1 対 1 なので、三角形の個数は 3 点の選び方の個数と同じになります。頂点の順序は関係しないので、組合せを使う。
四角形なら 4 点を選んで 個。頂点の個数だけ増やせば、同じ考え方が続きます。
一直線に並ぶ点があると引く
3 点を選んでも、その 3 点が一直線上にあると三角形になりません。そういう組は引きます。
平行な 2 本の直線があり、上の直線に 4 点、下の直線に 5 点が並んでいるとします。合計 9 点。
すべての選び方は 通り。このうち上の 4 点から 3 点を選ぶ 通りと、下の 5 点から 3 点を選ぶ 通りは、三角形になりません。
70 個です。「3 点を選ぶ」から「三角形ができる」への対応が崩れる場合を、先に洗い出す。
例:直線の本数を数える
同じ 9 点で、2 点を結んでできる直線が何本あるかを数えます。
2 点の選び方は 通り。ただし上の 4 点どうしを結ぶ 通りは、すべて同じ 1 本の直線を指します。
下の 5 点も同じで、 通りが 1 本。重なりを直すと次のようになる。
22 本です。引いたあとに 1 本ずつ足し戻すところを忘れやすい。
一直線上の 3 点は三角形にならない。引くだけでよい
一直線上の点の組はすべて同じ 1 本を指す。引いてから 1 本を足し戻す
対角線の本数
角形の対角線は、頂点 2 つを結んだ線分のうち、辺でないものです。
2 点の選び方が 通り、辺が 本なので、差が対角線の本数になります。
十角形なら 本[1]。1 つの頂点から 本引けて、両端で 2 回数えるので 2 で割る、と読んでも同じ式です[2]。
| 角形 | 対角線 | 計算 |
|---|---|---|
| 四角形 | 2 | 4 かける 1 割る 2 |
| 六角形 | 9 | 6 かける 3 割る 2 |
| 八角形 | 20 | 8 かける 5 割る 2 |
| 十二角形 | 54 | 12 かける 9 割る 2 |
例:対角線の交点
凸 角形の内部で、対角線どうしが交わる点の個数を数えます。どの 3 本の対角線も 1 点で交わらないとする。
交点 1 つに対して、そこで交わる 2 本の対角線が決まり、その端点として 4 つの頂点が決まります。
逆に 4 つの頂点を選ぶと、四角形が 1 つできて、その 2 本の対角線の交点が 1 つ決まる。1 対 1 に対応しています。
六角形なら 個、十角形なら 個です。
正六角形のように 3 本の対角線が中心で交わる場合は、この式より少なくなります。条件の「どの 3 本も 1 点で交わらない」を読み落とさない。
正多角形では対角線が 1 点に集まることがあります。正六角形の中心では長い対角線 3 本が交わる。
3 本が 1 点で交われば、本来 3 個あるはずの交点が 1 個になる。式の値から 2 を引く必要がある。
平行四辺形
平行四辺形は、2 組の平行な直線で囲まれてできます。だから、それぞれの向きから 2 本ずつ選べばよい。
ある向きに 本、別の向きに 本の平行線があるとします。
4 本と 5 本なら 個。三角形のときと同じで、図形を決める要素を選ぶ形に読み替えています。

例:格子の中の長方形
方眼紙の のマス目で、長方形がいくつあるかを数えます。
縦線が 5 本、横線が 5 本あります。縦から 2 本、横から 2 本を選べば長方形が 1 つ決まる。
100 個です。マス目の数ではなく、線の本数で数えるところが要になります。
例:格子の中の正方形
正方形は長方形の一部です。大きさごとに数えます。
の正方形は 個、 は 個、 は 4 個、 は 1 個。
30 個です。長方形 100 個のうち 30 個が正方形にあたる。
正方形は縦と横の長さが連動するので、2 本ずつ独立に選ぶ形になりません。大きさで場合分けします。
図形を決める要素は何かを言葉にする
その要素を選ぶ選び方を数える
図形にならない選び方があれば引く
例:辺を使わない三角形
凸 角形の頂点でつくる三角形のうち、多角形の辺を 1 本も含まないものを数えます。
まず全体は 個。ここから辺を含むものを引きます。
辺を 2 本含むのは、連続する 3 頂点を選んだ場合で 個。辺をちょうど 1 本含むのは、辺を 1 つ選び、その両端に隣り合わない頂点を選ぶ場合で 個。
八角形で計算します。全体 個、辺 2 本が 8 個、辺 1 本が 個。
16 個です。六角形なら 個で、頂点を 1 つおきに選んだ 2 つの三角形にあたります。
例:円周上の点と四角形
円周上の 10 点から 4 点を選んで四角形を作ります。 個。
円周上の点なので、どの 3 点も一直線には並びません。引き算は要らない。
この 4 点でできる図形は、必ず凸四角形になります。円周上に並ぶ順にたどれば、辺が交わらない形が 1 つ決まる。
どの 3 点も一直線に並ばない。選び方がそのまま個数になる
一直線に並ぶ組がある。引き算で直す必要がある
例:三角形の個数と交点の関係
凸六角形の対角線を全部引くと、内部の交点は 個。ただし正六角形では中心で 3 本が交わります。
そこでは 3 個ぶんの交点が 1 個に重なるので、 個です。
図が正確に描かれているかどうかで答えが変わる。問題文に「正」と付いていたら、対称性による重なりを疑います。
円周上に並ぶ 9 個の点から 3 点を選んで三角形を作ります。三角形は何個できますか。
- 504 個
- 84 個
- 27 個
よくある誤り
図形を決めるのに何を選べばよいか。そこを言葉で言い切れれば、あとは組合せの計算だけになります。
参考文献
[1] と [2] が対角線の本数、[3] が正多角形の対角線と中心角、[4] が組合せの公式、[5] が段ごとに掛ける数え方です。










9C3=3×2×19×8×7=84 個です。504 は 9P3 で、頂点に順序を付けた値になります。円周上なので一直線に並ぶ 3 点はなく、引き算は要りません。