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差が 2 以上ある数はどう選ぶ?条件は置きかえで消せる

から までの数から 4 個を選び、どの 2 つも差が 3 以上になるようにします。答えは 1001 通り。

差の条件も、大小の条件も、置きかえてしまえば消えます。残るのはただの組合せです。

大小の条件は数えなくてよい

まず易しいほうから。 から までの数から 3 個を選び、小さい順に と並べます。

選んだ 3 個を小さい順に並べる方法は 1 通りしかありません。だから、並べ方を掛ける必要がない。

84 通りです。「 を満たす組はいくつか」と聞かれたら、それは「3 個選べ」と同じ意味になります。

3 個を選んで並べる 通りのうち、大小の順が正しいのは 6 分の 1。 でも同じ値です。

順序を指定しない

選んだあと並べ方が 通りある。順列で数える

大小の順を指定する

並べ方が 1 通りに決まる。選ぶだけで終わる

例:各位が増える 3 桁の整数

のように、上の位から下へ数字が大きくなる 3 桁の整数を数えます。

使える数字は から 。0 は入りません。0 を含むと、0 より小さい数字が下の位に来られないためです。

3 個を選べば並べ方が 1 通りに決まるので 個。

例:各位が減る 3 桁の整数

のように、上から下へ小さくなる整数なら 0 も使えます。0 は必ず一の位に来る。

から までの 10 個から 3 個を選んで 個です。

先頭が 0 になる心配もありません。いちばん大きい数字が百の位に来るので、0 が先頭に立つことはない。

例:同じ数字を許す場合

のように、等号を含めて増える整数を数えます。同じ数字が並んでもよい形です。

から までの 9 種類から、重複を許して 3 個を選ぶ。並べ方はやはり 1 通りに決まります。

165 個。等号を許すかどうかで、組合せから重複組合せに変わります。

条件使う数字個数
上から下へ増える1 から 99 から 3 個84
上から下へ減る0 から 910 から 3 個120
等号つきで増える1 から 9 の重複あり9 から 3 個165

差の条件は間隔を詰めて消す

ここからが本題です。 から までから 4 個を選び、どの 2 つも差が 3 以上とする。

選んだ数を小さい順に とします。条件は、隣り合う 2 数の差が 3 以上ということ。

次のように置きかえます。

差が 3 以上あったところから、余分な 2 ずつを抜いています。すると どうしは差が 1 以上、つまりただの大小関係になる。

置きかえたあとの範囲

で、 は最大 20 なので は最大 14。 は最小 1 のままです。

つまり たちは から までの相異なる 4 個。もとの条件を満たす組と 1 対 1 に対応します。

1001 通りです。差の条件は、選ぶ範囲を狭めることに置きかわりました。

一般の形

から までから 個を選び、どの 2 つも差が 以上とします。

隣り合う組が 組あり、それぞれ ずつ余分に空いている。合わせて を範囲から抜きます。

なら で、連続しない選び方の式になります。差が 1 以上、つまり ならただの

選んだ数を小さい順に並べる

2 番目から順に、余分な間隔ぶんを引く

狭まった範囲からの組合せとして数える

例:差が 4 以上

から までから 3 個を選び、どの 2 つも差が 4 以上とします。

なので、範囲は に狭まります。

84 通りです。制限なしの から大きく減っている。

小さい場合で確かめる

から までから 2 個を選び、差が 3 以上とします。式では 通り。

書き出すと の 6 通り。合いません。

式を見直します。 なので範囲は で、 通り。今度は合いました。

ではなく を引いていました。ここが誤りです。小さい場合の書き出しが、こういうとり違えを拾ってくれます。

確かめは の場合が便利です。書き出しが短く済み、しかも の形をきちんと使う。

だと になり、差の条件が式に現れない。確かめにならない。

大小関係が一直線でない場合

のように、山の形をした条件もあります。真ん中がいちばん大きい。

から までから 3 個の相異なる数を選び、この形に並べます。

3 個を選ぶと 通り。そのうち最大の数を真ん中に置き、残る 2 個を左右に振り分ける。

左右の振り分けが 2 通りなので 通りです。

canvas: 絵を作れませんでした

例:谷の形

なら、真ん中がいちばん小さい形です。数え方は山と同じ。

3 個を選び、最小の数を真ん中に置き、残る 2 個を左右に振り分ける。 通り。

山と谷を合わせると 40 通り。全体 通りのうち、残る 20 通りが の単調な形にあたります。

差の条件と大小の条件が混ざる場合

から までから 3 個を選び、どの 2 つも差が 2 以上で、しかも最小の数が 3 以上とします。

まず下限をそろえます。 から までの 10 個が対象。

そこから差が 2 以上で 3 個を選ぶので、 を引いて範囲は 8。

56 通りです。下限は範囲を切り、差の条件は範囲を詰める。どちらも置きかえで消えます。

例:くじ引きの番号

から までの番号札から 5 枚を引きます。どの 2 枚も番号が 5 以上離れているとする。

を引いて範囲は

2002 通り。範囲が半分以下に縮んでも、選び方はまだ多く残ります。

から までの数から 3 個を選び、どの 2 つも差が 3 以上になるようにします。選び方は何通りですか。

  • 220 通り
  • 56 通り
  • 84 通り
__RESULT__

を引いて範囲は 通りです。220 は制限なしの 、84 は引く量を 3 と誤った場合の値になります。

よくある誤り

大小の順を指定された問題に順列を使う。並べ方が 1 通りに決まるので組合せです
引く量を とする。正しくは です
等号を許すかどうかを読み落とす。許すなら重複組合せになります
減る形の整数で 0 を除く。0 は一の位に来られるので使えます
増える形の整数で 0 を入れる。0 より小さい数字がないので使えません
山や谷の形で左右の振り分けを忘れる。真ん中を決めたあと 2 倍します
式だけで済ませて検算しない。 の小さい場合で書き出すと誤りが出ます

差も大小も、置きかえて消してしまう。残った形がただの組合せになれば、そこで手は止まります。

参考文献

[1] が組合せと重複組合せ、[2] が連続しない選び方の公式、[3] が置きかえで条件を消す考え方、[4][5] が各国語での整理です。

Combination - Wikipedia
P. J. Cameron, *Enumerative Combinatorics 1: Subsets, Partitions, Permutations* (LTCC)
Stars and bars (combinatorics) - Wikipedia)
Combinatoire - Wikipédia
Abzählende Kombinatorik - Wikipedia
1 から 20 までから 4 個を選び、どの 2 つも差が 3 以上にすると 1001 通り。選んだ数を小さい順に並べ、2 番目から順に余分な間隔を引けば、条件が消えてただの組合せになります。引く量が (k-1)(d-1) になる理由を、小さい場合の書き出しで確かめました。大小の順を指定された問題に並べ替えが要らないこと、各位が増える整数と減る整数で 0 の扱いが逆になること、山や谷の形の数え方も扱います。