同じ色の玉でつくる輪〜円順列とじゅず順列はどう違う
赤 3 個と白 3 個の玉を円形に並べる並べ方は 4 通り。輪をひっくり返してもよいなら 3 通りです。
異なる玉なら で済みました。同じ玉が混ざると、その割り算が使えなくなる。理由と、代わりの数え方を見ます。
異なるものの円順列とじゅず順列
個がすべて異なるとき、円順列は 通りでした[1]。回転して重なる 通りを 1 つと数えるためです。
じゅず順列では、さらに裏返して重なるものも同じと数えます。ネックレスを裏返す操作にあたる。
裏返しで重なる並びが 2 つずつ組になるので、 をさらに 2 で割ります。
異なる 6 個なら、円順列が 通り、じゅず順列が 60 通り。異なる 4 個なら 6 通りと 3 通りです。
例:異なる 5 個のじゅず順列
円順列は 通り。裏返しで 2 つずつ重なるので、 通りです。
裏返して自分自身に戻る並びがあると、この割り算は崩れます。異なるものだけの場合、 ならそういう並びは現れません。
のように小さすぎる場合だけ例外になる。実際の問題では なので、2 で割って問題ありません。
同じものが混ざると割れない
赤 3 個と白 3 個を円に並べる場合を考えます。直線に並べるなら 通り。
回転が 6 通りあるので としたくなりますが、これは で整数になりません。割り算が成り立っていない証拠です。
原因は、回転しても自分に戻る並びがあること。赤白赤白赤白は、2 つ分回すと元の見た目に戻ります。

赤赤赤白白白は 6 回転してはじめて元に戻るので、6 通りの直線の並びが 1 つの円の並びに重なります。
赤白赤白赤白は 2 回転で戻るので、重なるのは 2 通りだけ。重なる回数がそろっていないため、一律には割れません。
割り算が使えるのは、どの並びも同じ回数だけ重なるときだけです。整数にならなければ、その時点で誤り。
異なるものだけを並べる場合は、回転しても決して元に戻らないので、いつでも で割れる。
書き出して数える
高校の問題では、同じものを含む円順列は数が小さく作られています。1 か所を固定して書き出すのが確実です。
赤 3 個と白 3 個なら、赤の 1 個を一番上に固定します。残り 5 席への赤 2 個の置き方を数える。
残り 5 席から 2 席を選ぶのは 通り。ただしこの数え方では、同じ円の並びを何度も数えています。
固定した赤を「どの赤にするか」で重複が出るため。素直に書き出したほうが早い。
例:赤 3 個と白 3 個を書き出す
赤の並び方を、隣り合う個数で分類します。
赤が 3 個続く形、赤が 2 個続いて 1 個離れる形、赤が 3 個とも離れる形。この 3 つに分かれます。
赤 2 個が続く形では、残る 1 個の赤の位置が 2 通りあります。白 2 個をはさむか、白 1 個をはさむか。
| 赤の配置 | 図で表すと | 通り数 |
|---|---|---|
| 3 個続く | 赤赤赤白白白 | 1 |
| 2 個続く | 赤赤白赤白白 | 2 |
| すべて離れる | 赤白赤白赤白 | 1 |
合わせて 4 通りです[2]。じゅず順列では、2 個続く形の 2 通りが裏返しで重なるので 3 通りになります。
裏返しで自分に戻る並び
じゅず順列で 2 で割れないのも、同じ理由です。裏返して自分に戻る並びがあると、重なる回数が 1 になる。
赤赤赤白白白は、鏡に映しても同じ形。だから円順列とじゅず順列で数が変わりません。
赤 3 個と白 3 個の 4 通りのうち、裏返しで別の形になるのは 2 個続く形の 2 通りだけ。それが 1 つに重なって 3 通りになります。
回転でも裏返しでも自分に戻らない。 を 2 で割ればよい
自分に戻る並びが現れる。割り算では出ないので、書き出して数える
例:赤 2 個と白 2 個
4 個を円に並べます。直線なら 通り。
円では、赤が隣り合う形と、赤が向かい合う形の 2 通りだけです。書き出すとすぐ分かる。
じゅず順列でも 2 通り。どちらの形も裏返して自分に戻るので、減りません。
例:赤 4 個と白 2 個
6 個を円に並べます。白 2 個の位置関係だけで形が決まる。
白が隣り合う形、白の間に赤が 1 個ある形、白が向かい合う形。3 通りです。
じゅず順列でも 3 通り。どれも鏡に映して自分に戻ります。
一般の数え方
回転で重なるものを数える一般の方法として、バーンサイドの補題があります[3]。
各回転について「動かしても変わらない並び」の個数を数え、その平均をとる、という形の定理です。
高校の範囲では使いません。ただ、割り算が使えない理由がこの定理から見えます。回転ごとに固定される並びの数が違うことが、割り算を崩している。
異なるものだけなら割り算で出す
同じものが混ざるなら整数になるか確かめる
整数にならなければ書き出す
例:異なる玉と同じ玉が混ざる
A、B、C の 3 人と、同じ形の玉 3 個を円に並べます。
人は区別し、玉は区別しない。1 人を固定すると、残り 5 席のうち 2 席に残りの 2 人を並べ、残った 3 席へ玉を置きます。
残り 5 席から 2 席を選んで 2 人を並べるので 通り。区別できる人が 1 人でもいれば、その人を固定すれば回転の重複が消えます。
区別できるものが 1 つでもあれば、それを固定して直線の問題に直せる。同じものだけのときに困る、と覚えておきます。
異なる 6 個の玉でネックレスを作ります。裏返して同じになるものは同じとみなすと、何通りできますか。
- 720 通り
- 60 通り
- 120 通り
よくある誤り
同じものが混ざったら、まず割り算が使えるかを疑う。整数にならなければ、固定して書き出す。それが確実な道です。











円順列が (6−1)!=120 通り、裏返しで 2 つずつ重なるので 60 通りです。120 は円順列のままの値、720 は一列に並べた 6! になります。