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外心と垂心の位置ベクトル|重心をはさんで一直線に並ぶ

外心 を始点にとると、垂心 の位置ベクトルは です。3 本を足すだけで求まります。

垂線を 2 本引いて交点を計算する作業が、足し算 1 回に置きかわる。使うのは という外心の性質です。

外心は 3 頂点から等しい距離にある

外心は 3 辺の垂直二等分線が交わる点で、3 つの頂点までの距離が等しくなります。

ベクトルで書けば で、この値が外接円の半径 です。座標で求めるときは、この等式を 2 つ立てて連立する。

例:座標で外心を求める

、、 の外心 を求めます。距離のままでは根号が残るので、2 乗した形で立てる。

から 。展開して 、つまり 。

から 。整理すると で、 を入れると になります。

外心は 、半径は 。

垂心は 3 本の垂線が交わる点

垂心は、各頂点から向かい合う辺へ下ろした垂線が交わる点です。

ベクトルの条件では かつ です。内積が という式を 2 つ立てる。

3 つ目の は、この 2 つから自動的に導けます。だから 2 つで足ります。

例:座標で垂心を求める

同じ三角形で垂心 を求める。、 です。

内積が だから 、つまり 。

、 から 、つまり 。

を入れると 。垂心は になりました。

外心を始点にとると足し算になる

外心 を始点にとり、、、 とします。 です。

ここで という点 をとる。この が垂心になることを示します。

、 です。内積を計算します。

と が垂直になりました。同じ計算を と についても通せば、 が 3 本の垂線の上にあると分かる。

和と差の積が 2 乗の差になる、という展開だけで証明が終わります。長さがそろっていることを、この 1 か所で使いました。

例:数で確かめる

、、 の外心は でした。外心を始点にした位置ベクトルを作ります。

、、 で、大きさはどれも 。

足すと です。もとの座標に直すと 。

垂線から求めた と一致しました。

重心も同じ直線に乗る

重心 の位置ベクトルは、外心を始点にすると です。これは にほかなりません。

、、 は一直線上にあり、 になります。この直線をオイラー線と呼びます。

3 点が一直線に並ぶ条件は、片方が他方の実数倍で書けることです。ここでは係数が で、それが比を決めています。

例:OG と GH の比を確かめる

、、 の重心は 。

外心は 、垂心は です。3 点とも 座標が なので、直線 の上に並んでいます。

、。ちょうど 倍で、比は 。

例:直角三角形のとき

の直角三角形では、外心が斜辺 の中点にきます。斜辺が外接円の直径になるためです。

垂心のほうは直角の頂点 そのもの。 から への垂線は を通り、 から への垂線は辺 に重なる。

、、 で確かめます。外心は です。

、、 で、。

もとの座標に直すと で、 に一致しました。直角三角形でも公式はそのまま成り立ちます。

例:正三角形のとき

正三角形では、外心と重心と垂心が同じ点に重なります。

外心を始点にとると、3 本のベクトルは長さが等しく ずつ開いた形。足すと になる。

だから です。3 点が重なるため、一直線に並ぶという話も という比も、そこでは意味を持ちません。

垂線の条件から解く

内積が の式を 2 つ立てて連立する。外心が分かっていなくても使える

外心を始点にして足す

を計算するだけ。先に外心を求めておく必要がある

外心が先に求まっているなら足し算のほうが速い。垂心だけがほしいなら、垂線の条件から直接解きます。

外心を 、重心を 、垂心を とするとき、 を で表すとどれですか。

__RESULT__

、 なので です。 から になりますが、 は と の和なので 倍。

まちがえやすいところ

が成り立つのは、始点が外心のときに限ります。ほかの点を始点にすると、この形は崩れる。

を と読むのも、よくあるとり違えです。 は と をつないだ長さなので 倍になる。

外心の「3 頂点まで等距離」という性質を、2 乗の形で 1 度使う。それだけで垂心の位置も、3 点が並ぶことも決まります。

外心 $O$ を始点にとると、垂心は $\overrightarrow{OH}=\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OB}+\overrightarrow{OC}$ で求まります。垂線を 2 本引いて交点を計算する作業が、足し算 1 回に置きかわる。証明で使うのは $|\overrightarrow{OA}|=|\overrightarrow{OB}|=|\overrightarrow{OC}|$ という 1 つの性質で、$(\vec{b}+\vec{c})\cdot(\vec{c}-\vec{b})=|\vec{c}|^2-|\vec{b}|^2=0$ という和と差の積で片づきます。重心は $\dfrac{\vec{h}}{3}$ にあたるため、外心と重心と垂心が一直線に並び $OG:GH=1:2$。直角三角形と正三角形での見え方まで。