空間ベクトルの分解〜平行六面体の 3 辺を基準にとる形
平行六面体の 3 辺を 、、 とすると、8 つの頂点はすべて の形で書けます。、、 はそれぞれ か 。

平面で平行四辺形が果たしていた役目を、空間ではこの立体が引き受けます。基準が 2 本から 3 本に増えるだけで、係数を比べる手つきは同じ。
一次独立が 3 本になる
空間では、、、 が同一平面上にないとき、この 3 本を一次独立といいます。
このとき が成り立つのは のときに限られます。だから係数を比べられる。
空間のどんなベクトルも、この 3 本の実数倍の和で 1 通りに書けます。平面で 2 本だったものが 3 本になっただけ。
3 本が同一平面上にあると、その平面から外へ行けません。空間全体を表せなくなる。
例:体対角線どうしは中点で交わる
から への対角線の中点は です。
の端点から の端点への対角線の中点も 。同じ点になります。

4 本の体対角線が、すべてこの 1 点を通ります。平行四辺形の対角線が中点で交わる話が、そのまま立体に上がった形。
空間での成分計算
、 の和は、成分ごとに足す形です。
内積も同じで、成分の積を足し合わせます。項が 1 つ増える。
なす角の求め方も変わりません。 に入れます。
例:内積となす角
、 とする。内積は です。
、。よって 。
との内積を見ると で、この 2 本は垂直になります。
例:直方体の対角線
3 辺が 、、 の直方体を考えます。、、 と置く。

体対角線は で、長さは です。
3 辺が垂直だから内積の項がすべて になり、2 乗の和がそのまま残ります。
例:垂直でない平行六面体の対角線
で、どの 2 本のなす角も とする。内積はどれも です。
体対角線の長さは 。内積の項が効くので、同じ辺の長さの直方体より長くなります。
3 つのベクトルの和の 2 乗は、 と同じ形に展開する。組み合わせの数だけ内積の項が現れます。
例:係数を比べるときは 3 つになる
、、 が一次独立で、 とします。
係数はすべて になるから 、、。比べる式が 1 つ増えます。
平面のときと同じで、比べる前に一次独立であることを断ります。同一平面上の 3 本では成り立たない。
例:同一平面上の 3 本では表せない
、、 を考えます。
なので、3 本とも 平面の上にある。どう組み合わせても 成分は のままです。
は、この 3 本では書けません。空間を表すには、平面から出る 1 本がいります。
基準は 2 本。基準にする図形は平行四辺形。係数を比べる式が 2 つ
基準は 3 本。基準にする立体は平行六面体。係数を比べる式が 3 つ
対応が 1 対 1 に付くので、平面で身につけた手順をそのまま持ちこめます。
で、どの 2 本も垂直なとき、 はいくつですか。
まちがえやすいところ
和の 2 乗を展開するとき、内積の項を書き落とす形が多い。3 本なら組み合わせが 3 通りあるので、 が付きます。
直方体の感覚のまま内積を にしてしまうのも、よくあるとり違えです。垂直でない平行六面体では、この項が残ります。
は面の対角線、 が体対角線。どちらを聞かれているかで、足す本数が変わる。
平行六面体を思い浮かべます。平面で平行四辺形が果たしていた役目を、そのまま引き継いだ立体です。












内積がすべて 0 なので ∣a+b+c∣2=1+1+1=3 です。長さに戻して 3 になります。3 は 2 乗のまま答えた値で、1 辺 1 の立方体の対角線にあたるのが 3 のほう。