定規とコンパスだけで内分点と外分点を作る|作図の基本
線分 AB を に内分する点は、目盛りのない定規とコンパスだけで作れます。長さを 1 度も測りません。
使うのは平行線が比を保つという性質だけ。刻む目盛りの長さは何でもよく、そろってさえいれば結果は同じです。
先に道具をそろえておきます。
基本の 3 つ
作図で使える操作は、直線を引くこととコンパスで円を描くことの 2 つだけです。そこから 3 つの基本作図が組み立てられます。
垂直二等分線からは中点が出ます。平行線が引ければ、比を移す操作ができるようになる。
以降の作図は、この 3 つの組み合わせでできています。

5 等分する手順
線分 AB を 5 等分します。まず A から適当な向きに半直線を引く。角度はどれだけ開いていても成り立ちます。
その半直線に、コンパスで同じ長さの目盛りを 5 つ刻みます。刻んだ点を順に から とする。
と B を結び、 から までの各点から、この直線に平行な直線を引きます。
平行線が AB を切る 4 点で、AB がちょうど 5 等分されます[1]。

正しい理由
三角形 を見ると、 から引いた平行線は辺 と辺 AB を比例して切ります[2]。
半直線の目盛りは等間隔なので 。だから AB の側も に切れます。
同じことが 、、 でも起こる。目盛りの比がそのまま線分の比へ移ります。
半直線の角度も目盛りの長さも比には効きません。効くのは目盛りの個数だけです。
比だけが移るので、目盛りの実際の長さは結果に関わりません。
コンパスの開き具合を途中で変えなければよい。角度も自由に選べます。
m 対 n の内分点
の内分点なら、目盛りを 個刻みます。 と B を結び、 から平行線を下ろす。
その足が求める内分点です。5 等分を全部作る必要はなく、必要な 1 本だけ引けば済みます。
一般に なら 個刻み、 個目から平行線を引く。分母を刻んで分子で止める、と覚えます。
3 つの長さから 4 つ目の比例する長さを作る作図も、同じ平行線の使い方でできます[3]。
外分点は目盛りを反対向きに
の外分点を作ります。外分では で Q が線分の外にあり、 の関係です。
半直線に目盛りを 3 個刻んで をとります。次に、B から A と反対向きに平行な半直線を引き、そちらに目盛りを 2 個刻んで をとる。
と を結ぶと、直線 AB との交点が外分点になります。目盛りの向きを逆にしたぶんが、外分と内分の差です。

例:中点は 2 等分の場合
の内分点は中点です。目盛りを 2 個刻んで作ってもよいのですが、垂直二等分線のほうが手数が少ない。
同じ結果に行きつく道が複数ある。作図では、手数の少ない道を選ぶのがふつうです。
の外分点は存在しません。作図でも、2 本の直線が平行になって交点が現れない形になります。
2 本の半直線を同じ向きに出す。交点は線分の内側
2 本の半直線を反対向きに出す。交点は線分の外側
例:与えられた長さを移す
長さを測らずに、ある線分と同じ長さを別の場所へ移す操作もコンパスだけでできます。
コンパスの針と鉛筆をその線分の両端に合わせ、開いたまま移動して円を描く。円と直線の交点が移した先です。
この操作を目盛り刻みに使っています。作図で「同じ長さ」と言えるのは、コンパスがその長さを保つからです。
線分 AB を に内分する点を作図します。半直線に刻む目盛りは何個ですか。
- 個
- 個
- 個
つまずきやすいところ
平行線が比を保つ。この 1 つの性質で、長さを測らない作図が成り立っています。









2+5=7 個刻み、A から数えて 2 個目の点から平行線を下ろします。分母にあたる和の数だけ刻み、分子で止める、という手順です。2 個や 5 個だけでは比が作れません。