直流回路のコンデンサーは定常状態で断線と同じになる
の電池に と を直列につなぎ、 と並列に を置きます。じゅうぶん時間がたつと、電荷は になります。
コンデンサーの枝に の抵抗を足しても、答えは のまま。その抵抗には電流が流れないので、電圧降下も起きません。
定常状態では、コンデンサーの枝は切れているのと同じ扱いになります。
電流が流れなくなる理由
コンデンサーの極板のあいだは絶縁されています。電荷が溜まりきると、それ以上は移動できません[1]。
充電の途中は電流が流れますが、時間とともに指数関数で減っていく。じゅうぶん時間がたてば とみなせます。
電流が なら、同じ枝にある抵抗の電圧降下も 。 で だからです。
コンデンサーの枝を切り離して回路を描き直す
残った回路の電流と、枝がつながっていた 2 点間の電位差を出す
その電位差をコンデンサーの電圧として を当てる
例:抵抗に並列につなぐ
と の直列に を掛けます。コンデンサーの枝を切ると、ただの直列回路です。
の両端の電位差を出します。
コンデンサーはこの 2 点につながっているので、同じ が掛かります。

枝の抵抗は答えに出てこない
コンデンサーと直列に を入れてみます。定常状態で電流は なので、この抵抗の電圧降下も 。
コンデンサーの電圧は のままです。電荷も で変わりません。
変わるのは、そこへ到達するまでの時間だけ。抵抗が大きいほど充電に時間が掛かります[1]。
定常状態で答えに効くのは、電流が流れている経路の抵抗だけ です。
コンデンサーの枝にある抵抗は、充電の速さを決めるだけで最終的な電荷には出てこない。
例:スイッチを入れた瞬間
もう一方の極端も押さえておきます。充電前のコンデンサーは電圧が です[1]。
電圧が の素子は、導線と同じ振る舞いをする。つまり短絡した扱いになります。
さきほどの回路なら、 がコンデンサーで短絡されます。
定常状態の の 3 倍です。時間とともに へ落ちていきます。
コンデンサーの電圧は 。導線として描き直す
コンデンサーの電流は 。切れた線として描き直す
例:コンデンサーが 2 つある回路
に 、 に を、それぞれ並列でつなぎます。
定常状態では両方の枝が切れているので、電流はさきほどと同じ 。
各抵抗の電圧を出します。 には 、 には 。
コンデンサーどうしは直列につながっているように見えますが、あいだに電池と抵抗が入っているので電荷が共通にはなりません。電位差から別々に出します。
| 素子 | 定常状態の電圧 | 電荷 |
|---|---|---|
充電すると半分は熱になる
の電池で を、抵抗を通して充電します。最終的な電荷は 。
電池がした仕事は、運んだ電荷に電圧を掛けた値です。電池の電圧は最後まで のまま。
コンデンサーに蓄えられるのはその半分です[2]。
残りの は抵抗で熱になります。抵抗の値を変えても、この割合は動きません。
検算のしかた
コンデンサーの枝を切った回路で、キルヒホッフの関係が成り立っているかを見ます。切ったあとはただの抵抗回路なので、確かめは早い。
電位差の向きも確かめます。コンデンサーの電圧は、つながっている 2 点の電位の差。どちらが高いかで極板の符号が決まります。
極端な場合に戻すのも有効です。容量を に近づければ電荷も に近づき、大きくすれば比例して増えるはず。
の電池に と を直列につなぎ、 と並列に を置きます。じゅうぶん時間がたったときの電荷はどれですか。
枝を切って回路を解き、出た電位差を掛け直す。この 2 段に分ければ、コンデンサーが何個あっても手順は同じです。















コンデンサーの枝を切ると電流は 6÷3=2 A、2 Ω の電圧は 4 V です。Q=5×10−6×4=20 μC になります。30 μC は電池の 6 V をそのまま掛けた値です。