対称群の共役類と表現

対称群の共役類は置換の巡回型によって完全に決定される。これは対称群の表現論の出発点となり、分割数や Young 図形と深く関わる。

対称群の共役

において が共役であるための必要十分条件は、 の巡回型が等しいことである。

巡回型(cycle type)とは、巡回分解における各巡回の長さを並べたものである。

巡回型の例

の巡回型は である。 の巡回型も であり、これらは共役である。

長さ1の巡回(不動点)も含めると、 の巡回型は または と書く。

共役類の個数

の共役類の個数は の分割数 に等しい。

の分割とは、)と表すことである。

, , , , である。

の共役類

の共役類は分割 , , , , に対応する5つである。

:4-巡回、例 、個数
:3-巡回、例 、個数
:互いに素な互換の積、例 、個数
:互換、例 、個数
:恒等置換、個数

共役類の大きさの公式

巡回型 (長さ の巡回が 個)の共役類の大きさは

である。分母は中心化群の位数である。

Young 図形

分割 に対して、 行目に 個の箱を左詰めで並べた図形を Young 図形という。

の Young 図形は

□□□
□□

である。

対称群の既約表現

の既約表現は の分割と1対1に対応する。Young 図形を用いて具体的に構成できる。

の既約表現の個数は共役類の個数 に等しい。これは任意の有限群で成り立つ一般的事実である。

自明表現と符号表現

分割 は自明表現に対応する。すべての置換を に写す。

分割 は符号表現に対応する。 に写す。

標準表現

に置換行列として作用する。これは に対応する自明表現と に対応する 次元既約表現の直和に分解される。

指標表

の指標表は、行が既約表現(分割)、列が共役類(分割)の表である。

の指標表は次のようになる。

分割(3)(2,1)(1,1,1)
(3)111
(2,1)20-1
(1,1,1)1-11