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2つの曲線に同時に接する直線「共通接線」を接点から探す

と には、両方に接する直線が 2 本あります。 と です。

1 本の直線が、別々の場所で 2 つの曲線に触れている。こういう直線を共通接線といいます[1]。

接点が 2 つあるので、文字も 2 つ要ります。片方を 、もう片方を とおくところから始めます。

2 本の接線が一致する条件

まず、それぞれの曲線の接線を別々に書きます。

の接点を とすると、接線は です。

の接点を とすると、導関数が なので接線はこうなります。

この 2 本が同じ直線になるとき、傾きどうしと切片どうしがそれぞれ等しくなります。

それぞれの接線を文字で書く

傾きが等しいという式を立てる

切片が等しいという式を立てて連立する

直線は傾きと切片で決まるので、条件はこの 2 つで足ります。

例:向かい合う 2 つの放物線

上の式で連立します。傾きから 、つまり 。

切片から です。 を代入します。

から または 。

なら で、接線は 。接点は と です。

なら で、接線は 。接点は と になります。

赤い線は と で、緑の線は と で触れています。接点は全部で 4 か所。

例:同じ向きの 2 つの放物線

と の共通接線を求めます。

の接点を とすると、導関数が なので接線は次のとおり。

傾きから で 。切片から です。

から 、つまり で 。

なら で接線は 。 なら で です。

共通接線

2 本とも を通ります。同じ向きに開いた放物線どうしでは、こういう対称な形になりやすい。

共通接線が引けない場合

と で試します。上下に ずらしただけの、まったく同じ形の放物線です。

の接点を とすると、接線は 。

傾きから で 。切片から です。

を入れると となり、。成り立ちません。

共通接線は 1 本もありません。傾きをそろえると 2 本の接線は必ず平行になり、切片が だけずれたままになるためです。

形も向きも同じ放物線を平行移動しただけなら、共通接線は存在しない。

接線どうしが平行になるので、重なることがない。傾きだけそろっても足りない。

紫の放物線を持ち上げていくと、共通接線が 2 本から 1 本になり、やがて消えます。 に実数解があるかどうかが境目です。

接する場合と重なる場合を分ける

共通接線が 1 本だけになるとき、2 つの曲線はその 1 点で接しています。接点も 1 つに重なる。

2 本あるときは、接点が別々の場所にあります。1 本の直線が離れた 2 か所で触れている形。

接点が別々

共通接線は 2 本ありうる。曲線どうしは接していない

接点が同じ

共通接線は 1 本。そこで曲線どうしが接している

問題文が「共通接線」とだけ言っている場合は、どちらも候補です。連立した式の解の個数がそのまま本数になります。

例:3 次関数と直線

と を考えます。後者は直線なので、自分自身が唯一の接線です。

の接点を とすると、接線は 。

傾きから で 。切片から で です。

両方を満たすのは だけ。共通接線は そのもので、接点は になります。

直線が相手のときは、その直線自身が共通接線になるかどうかを調べる問題になります。

と の共通接線が通る点はどれですか。

__RESULT__

共通接線は と の 2 本です。どちらも を入れると になります。 は の頂点の高さにあたります。

存在しない場合も確かめます。

と の共通接線は何本ありますか。

  • 本
  • 本
  • 本
__RESULT__

傾きをそろえると から になり、切片の式が となって成り立ちません。同じ形の放物線を平行移動しただけなので、接線どうしが平行のままそろいません。

接点を 2 つ用意し、傾きと切片で 2 つの式を立てる。連立が解ければ、その数だけ共通接線があります。

参考文献

3.1 Defining the Derivative. Calculus Volume 1, OpenStax.
Nombre dérivé – Fonction dérivée. Maths-Cours.fr.
David Guichard. *2.1: The Slope of a Function*/02:_Instantaneous_Rate_of_Change-_The_Derivative/2.01:_The_Slope_of_a_Function). Calculus, Whitman College.
$y = x^2$ と $y = -x^2 + 4x - 4$ には両方に接する直線が 2 本あります。接点が 2 か所にあるので、文字も $t$ と $s$ の 2 つ要る。それぞれの接線を書き、傾きどうしと切片どうしが等しいという 2 式を連立します。$y = x^2$ と $y = 2x^2 - 8$ では 2 本とも $(0, -16)$ を通り、$y = x^2 + 1$ が相手だと接線が平行のままそろわず 1 本もありません。接点が重なるときは曲線どうしが接している場合、相手が直線の場合まで扱いました。