2つの曲線が接するとはどういうことか?接点で傾きもそろう
と が接するのは のときで、接点は です。
接するとは、共有点をもつだけではありません。その点で 2 本の傾きまで一致していることを指します[1]。
条件は 2 つの式で書けます。接点の 座標を とすると、値が等しいことと、導関数の値が等しいこと。
交わるのと接するのはどう違うか
2 つの曲線が交わるだけなら、共有点で傾きは別々です。片方がもう片方を横切っていく。
接している場合は、共有点で 2 本が同じ向きを向いています。触れるだけで通り抜けない。
共有点で傾きが違う。曲線どうしが交差して反対側へ抜ける
共有点で傾きも一致する。触れるだけで、そこから離れていく
だから条件が 2 本立ちます。1 本目は共有点があること、2 本目は傾きがそろうことです。
2 つの交点が近づいて 1 点に重なるところが、接している瞬間です。そこから先は共有点がなくなります。
例:放物線と直線
と が接する を求めます。接点を とおきます。
傾きの条件は なので 。値の条件は です。
を入れると から 。接点は になります。
判別式で解いた場合と比べる
同じ問題は、連立方程式の重解条件でも解けます。
を整理すると 。判別式が になればよい。
で、同じ答えです。重解は なので接点も一致します。
判別式が使えるのは、連立した式が 2 次方程式になるときだけ。
3 次以上になると判別式の形が複雑になる。傾きをそろえる条件のほうは次数によらず使える。
例:3 次関数と直線
と が接する を求めます。
傾きの条件は なので 。接点の候補が 2 つ出ました。
のとき、値の条件は で 。接点は です。
のとき で 。接点は になります。
の値が 2 つ出るのは、3 次曲線が上下に 1 か所ずつ、直線と同じ傾きになる場所をもつためです。
| 接点 | ||
|---|---|---|
のときの連立は 。 が重解で、 でも交わっています。
接していても、別の場所で交わることはあります。触れる点と横切る点の両方をもつ形です。
例:2 つの放物線
と が接する を求めます。
傾きの条件は で 。
値の条件は です。 を入れると で 。
接点は になります。 と が、そこで触れている。

接点では 2 つの曲線に共通の接線が 1 本引けます。接するということは、同じ接線を分け合うことです。
例:3 次関数と放物線
と が接する を求めます。
傾きの条件は 、つまり で または 。
のとき、値の条件は で 。接点は原点です。
のとき で 。接点は になります。
接点の 座標を とおく
傾きの条件から を絞る
値の条件に代入して残りの文字を決める
傾きの条件を先に使うと、 の候補が少数に絞れます。そのあとで値の条件を当てるほうが計算が軽い。
例:2 か所で接する
接点が 1 つとは限りません。 と で確かめます。
傾きの条件は 、つまり で 。
値の条件は です。移項すると で 。
両方を満たすのは と 。 は傾きだけそろい、値がそろいません。
2 か所で接しています。 と で、それぞれ接線は と です。
接点の近くを拡大する
接している 2 本を、接点のまわりで強く拡大すると、どちらも同じ直線に見えてきます。
値がそろっているので出発点が同じ、傾きもそろっているので向きも同じ。狭い範囲では見分けがつかなくなります。
拡大するほど 2 本と点線の区別がつかなくなります。3 本とも同じ向き、同じ位置から出ているためです。
例:接する条件から係数を 2 つ決める
が と で接するとします。 と を求めます。
接点の が と分かっているので、条件をそのまま当てはめます。
傾きは で、 から 、つまり 。
値は で、 から です。
が と で接しています。連立すると で、確かに重解。
と が接するときの はどれですか。
3 次の場合も確かめます。
と が接するときの をすべて挙げるとどれですか。
- と
- のみ
- のみ
は水平な直線なので、傾きの条件は から 。値の条件は で、 なら 、 なら です。極大値と極小値の高さにあたります。
値がそろい、傾きもそろう。この 2 本の式を書ければ、相手が何次式でも同じ手順で解けます。

















傾きの条件は 2t−4=−2 から t=1。値の条件は t2−4t=−2t+a で、1−4=−2+a から a=−1 です。判別式でも x2−2x−a=0 の D=4+4a=0 で同じ答えになります。