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区間が幅を変えずに動く最大最小(3次関数と場合分け)

を で考えます。幅は のまま、位置だけが で動く。

最大値は の値によって になったり になったりします。最小値も同じように切りかわる。

関数は動かず、窓のほうが動く型です。前の型とは分かれ目の作り方が違います[1]。

動く窓から何が見えるか

なので、 で極大値 、 で極小値 です。

窓の幅は 。極大と極小の間隔は なので、窓が両方を同時に含むこともあります。

最大値の候補は 3 つ。極大値 、左端 、右端 です。

極値の位置と値を先に出す

極値が窓に入る の範囲を書く

入らない範囲では両端を比べる

両端のどちらが高いか

窓に極大が入らないとき、左端と右端を比べます。差を計算します。

または のとき、この値は 以上。右端のほうが高いか同じです。

のときだけ左端が高くなります。ただしこの範囲は極大が窓に入るので、比べる必要がありません。

両端の差が という積の形にまとまるのは、差が の 2 次式になるためです。

3 次どうしの差で が消える。窓の幅が一定なので、こういう形にまとまる。

赤い点は窓の右端にいたり、山の頂上に留まったりします。留まっているあいだ、最大値は で一定です。

最大値を で書く

極大の が窓に入る条件は 、つまり です。

この範囲では最大値が に固定されます。両端の値はどちらも 以下だからです。

範囲の外では右端が最大になります。 なら窓全体が増加の区間にあり、 なら差の式から右端が高い。

まとめると、 では 、それ以外では です。

外側の 2 つは同じ式になりました。 と の外では、いつでも右端が最大です。

最小値を で書く

極小の が窓に入るのは 、つまり 。

この範囲では最小値が です。範囲の外では左端が最小になります。

では 、それ以外では になります。

の範囲最大値最小値

最大と最小で切りかわる位置が違うので、合わせると 5 つの区間に分かれます。

境目で値がつながる

を両側から見ます。左からは 、右からは 。一致します。

では左からは 、右からは 。ここも一致。

では で、極小値と同じ値です。 では 。

すべての境目で式がつながっています。飛びがあれば計算違いです。

の関数として描くと、平らな部分と曲がった部分がつながった形になります。飛びはありません。

窓の幅を変えるとどうなるか

幅を にすると、極大と極小の間隔 より狭くなります。窓が両方を同時に含むことはありません。

両端の差は です。 になる は で、根号が出ます。

幅を に選んだのは、差が ときれいに因数分解できるためです。

窓が広い

極大と極小を同時に含む がある。値が固定される区間が生まれる

窓が狭い

一度に 1 つの極値しか入らない。両端の比較が細かくなる

問題では幅がきりのよい値に選ばれています。両端の差を因数分解できるかどうかを、最初に試します。

を で考えるとき、最大値が で一定になる の範囲はどれですか。

__RESULT__

極大をとるのは です。窓に入る条件は かつ なので、 になります。 は極小が入る範囲です。

両端の比較も確かめます。

が負になる の範囲はどれですか。

__RESULT__

積が負になるのは因数の符号が違うときで、 です。この範囲では左端のほうが高くなりますが、極大も窓に入っているので最大値は になります。

窓が動く型では、極値が窓に入る の範囲を先に書きます。入っているあいだは値が動かないので、そこが答えの平らな部分になります。

参考

4.3 Maxima and Minima. Calculus Volume 1, OpenStax.
Josef Leydold. *Kapitel 7: Differentialrechnung*. Mathematik für VW, Wirtschaftsuniversität Wien.
4.5 Derivatives and the Shape of a Graph. Calculus Volume 1, OpenStax.
$x^3 - 3x$ を $t \leq x \leq t+3$ で考えると、$t$ の値によって最大値が $2$ に固定されたり右端の $f(t+3)$ になったりします。幅 $3$ の窓が極大と極小を同時に含めるので、値が動かない区間が生まれる。両端の差は $f(t+3) - f(t) = 9(t+1)(t+2)$ と因数分解でき、符号がそのまま高低を決めます。最大と最小で切りかわる位置が違うため、合わせると 5 つの区間に分かれる。境目ですべての式がつながることも確かめました。