極大値と極小値を足すと真ん中の高さの2倍(3次関数の対称性)
の極大値は 、極小値は です。足すと 。
一方、 です。和はこの 倍になっています。
はグラフの対称の中心でした。極値を 2 つ計算しなくても、中心の高さを 倍すれば和が出ます[1]。
なぜ 2 倍になるのか
3 次関数のグラフは、中心 に関して点対称です。
極大値をとる と極小値をとる は、中心から左右に同じだけ離れています。 と と書ける。
点対称の関係から、この 2 点の高さの和は中心の高さの 倍になります。
左辺が極大値と極小値の和です。だから和は に決まります。
中心の を で出す
そこでの の値を計算する
倍する
極値そのものを求める必要がありません。 を解かなくても和が出る。
例:いくつかの関数で確かめる
は 、 です。和は 。
実際の極値は と で、足すと 。合っています。
なら 、 です。和は 。
極値は と 。足すと で一致します。
| 関数 | 中心の高さ | 極値の和 |
|---|---|---|
は中心が原点なので和が 。極値の と が打ち消し合っています。
紫の点はいつも赤と緑の中間にあります。上下に動かしても、3 つの間隔は変わりません。
平行移動しても間隔は変わらない
で考えます。、 です。
極値は と 。差はいつも です。
を変えると 3 つの高さがそろって上下しますが、上下の間隔は固定されています。
定数項は極値の和を動かしますが、差には効きません。定数を足すのは、グラフを持ち上げるだけだからです。
定数項 を変えると、極値の和は動くが差は動かない。
和は に含まれるので だけ増える。差は引き算で が消える。
例:和が になる条件
の極値の和が になる を求めます。
和は なので、 になるのは のとき。
で、極値は と 。確かに打ち消し合います。
和が ということは、中心が 軸の上にあるということです。 と同じ条件になる。
このとき極大値と極小値は符号が違うので、積は必ず負です。3 次方程式 は異なる 3 つの実数解をもちます。

例:和から係数を決める
の極値の和が になる を求めます。
中心は です。そこでの値を計算します。
和はこの 倍なので 。
から で です。
を確かめます。 なので極値は と 。和は で合っています。
極値をもたない場合は使えない
和が になるのは、極大値と極小値が実際に存在するときです。
が実数解をもたなければ、そもそも極値がありません。中心の高さは計算できても、和という言葉が意味をもたない。
では で、極値がありません。、 ですが、和を問う場面がない。
が異なる 2 解。和は で出る
が実数解をもたないか重解。和という量が現れない
問題文に極値の和とあれば、まず極値をもつ条件が満たされているかを確かめます。判別式が正であることが前提です。
の極大値と極小値の和はいくつですか。
定数項の効き方も確かめます。
の極値の和は、 の極値の和と比べてどれだけ変わりますか。
- 増える
- 増える
- 変わらない
和は なので、定数を 足すと が 増え、和は 増えます。極値の差のほうは変わりません。
極値を 2 つ求めてから足すのではなく、中心の高さを 倍する。対称性が計算を 1 回に減らします。


















中心は m=39=3 です。f(3)=27−81+45=−9 なので、和は 2×(−9)=−54。極値を個別に出さずに答えられます。