3次関数のグラフは真ん中の一点に関して点対称になっている
のグラフを、点 を中心に 度回すと、もとの形にぴたりと重なります。
放物線は左右対称でした。3 次関数は左右対称ではありませんが、ある 1 点に関して点対称になっています[1]。
その中心は の位置にあります。極大値をとる点と極小値をとる点の、ちょうど真ん中です。
点対称とはどういうことか
点 に関して点対称とは、グラフ上のどの点をとっても、 をはさんだ反対側の同じ距離のところに、またグラフ上の点があるということです。
式で書くと、中心を として次が成り立つことになります。
左辺は から左右に同じだけ離れた 2 点の高さの和。それが中心の高さの 倍になっている。
つまり 2 点の高さの平均が、いつでも中心の高さに一致します。中心は上下方向でも真ん中にいる。
赤い線分をどれだけ伸ばしても、その中点は緑の点から離れません。これが点対称の意味です。
中心を原点へ動かして示す
証明は、中心が原点に来るように平行移動するだけで済みます。
で とおき、 の式に整理します。
の係数に注目します。 を入れると になる。
の項が消えました。残るのは の奇数乗だけです。
右辺は を に変えると符号が反転する形、つまり奇関数です。原点に関して点対称になる。
を選ぶ理由は、 の項を消すためです。
が残ると偶数乗の項が混じり、符号の反転が崩れる。 を解いた値がこれになる。
もとに戻せば、 は点 に関して点対称です。 の値は係数だけで決まります。
例:中心を求める
では 、 です。
なので、中心は 。
なら です。。
は なので 。中心は原点で、奇関数そのものです。
| 関数 | 中心の | 中心の |
|---|---|---|
極値の真ん中にある
中心は、極大値をとる と極小値をとる のちょうど中点にあります。
の 2 解を 、 とすると、解と係数の関係から和が出ます。
中点は 。さきほどの と一致しました。
極値が存在しない 3 次関数でも は定まります。 が実数解をもたなくても、点対称の中心はある。

点線の両端が極値、その中点が中心です。 座標でも 座標でも真ん中にいます。
例:対称性で値を出す
で、 が分かっているとき を求めます。
中心は です。 と は から左右に ずつ離れています。
対称性から 。 なので、。
直接計算しても です。合っています。
中心の を で出す
2 点が中心から等距離かを確かめる
和が になることを使う
例:中心が原点に来る形へ直す
の中心は 、 です。
とおいて整理します。
の項が消えました。 は奇関数なので、 だけ持ち上げた形になっています。
どの 3 次関数も、平行移動すれば という形にそろえられます。3 次関数が 1 種類しかない、と言われる理由です。
のグラフが点対称になる中心の 座標はいくつですか。
対称性の使い方も確かめます。
中心が である 3 次関数で のとき、 はいくつですか。
と は中心から左右に ずつ離れています。 なので、 です。
の項を消す位置に中心がある。そこを原点へ持っていけば、3 次関数はすべて奇関数と定数の和になります。

















m=−3ab に a=2、b=6 を入れて −66=−1 です。−3 は −ab を計算した値にあたります。