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点の位置で接線の本数が変わる|3次関数に引ける接線

に点 から引ける接線は 3 本、 からは 1 本です。同じ曲線でも、どこから引くかで本数が変わります。

放物線なら 2 本か 1 本か 0 本の 3 通りでした。3 次関数では 3 本まで増えます[1]。

本数を決めているのは、接点を とおいたときに出る 3 次方程式の実数解の個数です。

接点の方程式を作る

の接点を とすると、導関数が なので接線はこうなります。

この直線が点 を通る条件を書きます。

整理すると 。 についての 3 次方程式です。

解が 3 個なら接線も 3 本、2 個なら 2 本、1 個なら 1 本になります。

接点を とおいて接線を書く

通る点を代入して の 3 次方程式にする

その方程式の実数解の個数を数える

極値の積で数える

とおきます。導関数は です。

極値をとるのは と 。 のとき、値はそれぞれ次のようになります。

積が負であれば解は 3 個。条件は です。

のとき、この条件は になります。点が横軸より上、かつ曲線より下にある範囲です。

点が曲線と横軸のあいだにいるあいだは接線が 3 本。外へ出ると 1 本になります。

本数が分かれる境目

境目は積が になるところ、つまり または です。

は横軸そのもの。 の原点における接線にあたります。

は曲線そのもの。点が曲線の上にある場合です。

塗った部分から引けば 3 本、境目の線の上なら 2 本、外なら 1 本です。

例: から引く

、 です。 なので を満たします。

条件に当てはまるので接線は 3 本。方程式は 、つまり です。

が解なので 。残りは で、どちらも実数です。

3 つの接点が出ました。本数を聞かれているだけなら、極値の積を見た時点で答えられます。

例:曲線の上の点から引く

は の上にあります。 の場合です。

方程式は 、つまり 。

から が重解、 が単解です。

異なる接点は 2 つなので、接線も 2 本。 はその点自身での接線、 は離れた場所で触れる線です。

曲線の上にある点でも、そこでの接線のほかにもう 1 本引ける。

放物線では 1 本だけだった。3 次関数では反対側で触れる線が加わる。

例:横軸の上の点から引く

をとります。 なので境目です。

方程式は 。 が重解、 が単解です。

接線は から 、 から の 2 本になります。

は原点での接線です。その線上の点からは、いつでもこの接線が 1 本に数えられます。

点条件接線
3 本
2 本
2 本
1 本

例:縦軸の上の点から引く

をとると です。極値の公式が使えません。

方程式は 。 の導関数は で、 で になりますが符号は変わりません。

極値をもたないので実数解は 1 個。接線は 1 本です。

原点 なら で の 3 重解。接線は の 1 本だけになります。

極値をもつ場合

積の符号で 3 本、2 本、1 本に分かれる

極値をもたない場合

解は必ず 1 個。接線も 1 本に決まる

に点 から引ける接線は何本ですか。

  • 3 本
  • 2 本
  • 1 本
__RESULT__

、 で です。 を満たすので、 となり解は 3 個。接線も 3 本になります。

境目の扱いも確かめます。

上の点 から引ける接線は何本ですか。

  • 1 本
  • 2 本
  • 3 本
__RESULT__

曲線上の点なので にあたります。方程式は で、 と因数分解できます。 が重解、 が単解なので、接点は 2 つです。

接点を文字でおいて 3 次方程式にする。あとは実数解の個数を数える道具が、そのまま接線の本数を答えます。

参考

4.5 Derivatives and the Shape of a Graph. Calculus Volume 1, OpenStax.
David Guichard. *2.1: The Slope of a Function*/02:_Instantaneous_Rate_of_Change-_The_Derivative/2.01:_The_Slope_of_a_Function). Calculus, Whitman College.
4.3 Maxima and Minima. Calculus Volume 1, OpenStax.
$y = x^3$ に $(2, 4)$ から引ける接線は 3 本、$(2, 10)$ からは 1 本です。接点を $t$ とおくと $2t^3 - 3pt^2 + q = 0$ という 3 次方程式が出て、その実数解の個数がそのまま本数になります。極大値と極小値を掛けた符号で判定でき、条件は $q(q - p^3) < 0$。曲線と横軸にはさまれた範囲からは 3 本、境目の線の上では 2 本、外では 1 本です。曲線上の点からも、その点での接線のほかにもう 1 本引けます。縦軸上の点で公式が使えない場合まで扱いました。