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2乗の式で割った余りは接線そのもの?剰余の定理と微分のつながり

を で割った余りは です。

一方、 の における接線も 。同じ式になりました。

偶然ではありません。整式を で割った余りは、いつでもその点の接線の式です[1]。

余りを文字でおく

は 2 次式なので、余りは 1 次以下です。 とおきます。

まず を代入します。 なので第 1 項が消えます。

次に両辺を微分します。積の部分は、 の微分が になることを使います。

ここに を入れると、前の 2 項が消えて だけが残ります。

が接線の傾き、 が切片です。まとめると余りはこう書けます。

これは接線の方程式そのものです。

余りを とおく

を代入して の式を作る

微分してから代入し、 を出す

例:割り算をせずに余りを出す

を で割った余りを求めます。実際に割るのは大変です。

、 から 。余りは です。

を で割るなら 、 で、余りは 。

次数がいくら上がっても手間が変わりません。代入を 2 回するだけです。

割られる式割る式余り

を で割った余りは です。、 から出ます。

赤い直線は曲線に触れて離れます。割り算の余りが、幾何の言葉では接線になっていました。

割り切れる条件

余りが になるのは、 かつ のときです。

接線の式が になるということは、その点で曲線が 軸に触れているということ。 が重解になります。

で割り切れる

。 が解だという条件

で割り切れる

と の両方。 が重解だという条件

剰余の定理は 1 次で割った余りが になる、というものでした。 乗で割ると、そこに が加わります。

例:割り切れる条件から係数を出す

が で割り切れる と を求めます。

、 から 。

、 です。 と因数分解でき、確かに割り切れます。

が で割り切れる場合も見ます。、 です。

、。 になります。

余りの直線が横軸と重なる瞬間、曲線も横軸に触れています。2 つの条件が同時に満たされたところです。

例:中身の商まで出す

を で割ります。、 から 。

余りは です。

商を出すには、もとの式から余りを引いて で割ります。

これを で割ると 。まとめると次の形になります。

例:余りが与えられて係数を決める

を で割った余りが になる と を求めます。

余りは の形です。傾きを比べて 。

なので から です。

を余りに入れると なので 。 から 。

を確かめます。、。余りは で合っています。

余りを比べるときは、 での値と傾きに分けて読む。

の と を直接比べてもよいが、 と に直すほうが式が短い。

を で割った余りはどれですか。

__RESULT__

、 から です。余りは になります。 を入れると になり、 と一致します。

割り切れる条件も確かめます。

が で割り切れるときの はいくつですか。

__RESULT__

と が条件です。後者から 、前者から 。 になります。

割り算の余りと接線が同じものだった。剰余の定理に微分を 1 つ足すと、 乗で割る場合まで届きます。

出典

3.3 Differentiation Rules. Calculus Volume 1, OpenStax.
Derivative. Encyclopedia of Mathematics.
Nombre dérivé – Fonction dérivée. Maths-Cours.fr.
$x^4$ を $(x-1)^2$ で割った余りは $4x - 3$ で、これは $x = 1$ における接線の式と同じです。余りを $px + q$ とおいて代入すると $f(a) = pa + q$、両辺を微分してから代入すると $p = f'(a)$ が出るためです。だから余りは $f'(a)(x-a) + f(a)$。$x^{10}$ でも代入 2 回で $10x - 9$ と分かります。余りが $0$ になる条件は $f(a) = 0$ かつ $f'(a) = 0$ で、重解の条件そのもの。余りから係数を逆算する例も入れました。