開写像と閉写像

連続写像は開集合の逆像が開集合となる写像ですが、像について同様の性質を持つとは限りません。開集合の像が開集合となる写像を開写像といいます。

開写像の定義

位相空間の間の写像 が開写像(open map)であるとは、 の任意の開集合 に対して で開集合となることをいいます。

連続性が逆像に関する条件であるのに対し、開写像は像に関する条件です。連続かつ開写像である全単射は同相写像となります。

開写像の例

射影 は開写像です。 は開集合)の像は であり開集合だからです。積位相の基底の像が開集合なので、一般の開集合の像も開集合となります。

局所同相写像は開写像です。各点の近傍が像の開集合と同相になるからです。

開写像でない例

連続写像が開写像とは限りません。定値写像 , は連続ですが、開区間の像が一点なので開写像ではありません。

包含写像 の部分空間)は一般に開写像ではありません。 で開だが で開でない集合が存在しうるからです。

閉写像の定義

写像 が閉写像(closed map)であるとは、 の任意の閉集合 に対して で閉集合となることをいいます。

閉写像の例と性質

コンパクト空間からハウスドルフ空間への連続写像は閉写像です。コンパクト集合の連続像はコンパクトであり、ハウスドルフ空間でコンパクト集合は閉だからです。

固有写像(逆像がコンパクト集合を保つ写像)は閉写像です。

開写像定理

関数解析における開写像定理は、バナッハ空間の間の連続線形全射が開写像であることを主張します。

開写像

開集合の像が開集合。射影や局所同相写像が典型例。商写像が開写像なら商空間の扱いが容易になる。

閉写像

閉集合の像が閉集合。コンパクト→ハウスドルフの連続写像が典型例。固有写像は閉写像。

開写像でも閉写像でもない連続写像、開写像かつ閉写像である連続写像など、様々な組み合わせが存在します。