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w = f(z) の像 - 円は円に、単位円は線分に

が円や直線の上を動くとき、 で移った先がどんな図形になるか。この形の問題は、 を で表してから の条件式に代入する、という一手でほとんど片づきます。

を例にします。 が条件なら、まず について解く。

これを に入れると 、つまり です。中心 、半径 の円。

左が の動く場所、右が の動く場所です。 倍して だけずらす写像なので、円が 倍に膨らんで上へ平行移動しただけ。形は円のまま変わりません。

手順は 3 段だけ

一次式でも分数式でも、進め方は共通しています。

を について解く

の条件式に代入する

の式として整理する

を消して だけの関係式にする、という点がすべてです。 が残っていると図形として読めません。

反転で円が直線になる

は、円を円へ移すこともあれば直線へ移すこともあります。分かれ目は、もとの円が原点を通るかどうか。

を動く で考えます。この円は原点を通ります。 を代入すると

となり、左辺を通分して 、つまり です。

これは が と から等距離という条件。 と を結ぶ線分の垂直二等分線、すなわち直線 になります。

が原点に近づくと は上下へ飛んでいきます。円が原点を通るぶん、像のほうは端のない直線になる。有界な図形が非有界な図形へ移る、反転らしい振る舞いです。

単位円が線分に潰れる

は入試で繰り返し出る形です。 のときは極形式が効きます。

とおくと なので、足すと虚部が消える。

は から まで動くので、 は実軸上の から までの線分をなぞります。円が完全に潰れて、線分になった格好。

半径を より大きくすると、像は線分から楕円へふくらみます。 を代入すれば理由が見える。

実部の係数が長軸、虚部の係数が短軸。 が に近づくと短軸が へ縮み、楕円が線分に潰れます。どの でも焦点は のまま動かない。

分数式で一本通す

分母に が入っていても手順は同じです。 を動く に対して、 が描く図形を求めます。

まず について解きます。両辺に を掛けて整理すると 、よって次の形。

これを に入れると 、つまり になります。 乗して を使うと

なので 。 を代入して整理すると、次の円が出ます。

中心 、半径 の円。 を入れると で、たしかに中心から の位置にあります。 なら で、これも円周上。

検算はこのように、もとの図形の分かりやすい点を 1 つ 2 つ通してみるだけで足ります。

除外される点を落とさない

この種の問題でいちばん失点しやすいのが、 に付いていた制限を 側へ持ち越すところです。

さきほどの では、円周上に原点が乗っています。 は で定義されないので、 は原点を除いた円周を動く。そのぶん は直線から 1 点だけ抜けそうに見えますが、実際には が原点に近づくと が無限に遠ざかるだけで、直線上に穴はあきません。

いっぽう で が の上半分だけを動く、と条件が付いていれば、像も円の上半分だけ。 の範囲が制限されたら、対応する の範囲も必ず調べ直します。

極形式か、代入か

道具は 2 つあります。 が一定なら極形式を使うと計算が短い。 の条件が絶対値の等式や不等式なら、 について解いて代入する形が確実です。

のように について解くと 次方程式になる場合は、極形式のほうが早い。解いた形が汚いと感じたら、もう片方の道へ切り替える判断がそのまま時間になります。

z が円の上を動くとき w = f(z) がどんな図形を描くか。z について解いて条件式に代入する、この一手で一次式も分数式も片づきます。w = 1/z は原点を通る円を直線へ移し、w = z + 1/z は単位円を実軸の線分 -2 から 2 へ潰す。半径を 1 からずらすと楕円にふくらみ、焦点は動きません。除外点のあつかいまで。