複素数で三角形の面積を出す|虚部が外積になる
原点と と を頂点とする三角形の面積は、次の式で出ます[2]。
を計算して、虚部だけをとって半分にする。座標に直さずに面積が出ます。
に 2 つの量が入っている
、 として、実際に掛けてみます。
実部が 、虚部が 。前者はベクトルの内積、後者は 2 つのベクトルが張る平行四辺形の符号つき面積です。
三角形はその半分なので、虚部を で割れば答えになる。共役をとらずに を掛けると、この分かれ方が崩れます。
が現れる。長さと角の余弦から決まる量
が現れる。平行四辺形の符号つき面積

一般の三角形へ
頂点が 、、 で原点を含まないときは、 を原点へ運んでから同じ式を当てます。
平行移動しても面積は変わらないので、この置きかえで一般の場合が片づく。どの頂点を原点へ運んでも同じ値になります。
例:数値で出す
、、 の三角形を計算します。
、 です。前者の共役は 。
虚部が なので になります。方眼に置いて数えても で、値が合う。
符号は回る向きを表す
絶対値を外した は、符号つきの面積です[1]。
3 点を反時計回りにたどれば正、時計回りなら負になります[4]。面積そのものが要るなら絶対値をとる。
向きが要る問題では、絶対値を外したまま使います。凸か凹か、内側か外側かの判定に使える量[3]。
例:向きを入れかえる
、、 とします。 で虚部は 、符号つき面積は 。
と を入れかえると で虚部は 、符号つき面積は になります。
大きさは同じで符号だけが逆。頂点を並べる順番が、そのまま向きの情報になっている。
例:3 点が一直線にあるとき
、、 を入れます。、 です。
で虚部は 。面積が になり、三角形がつぶれています。
つまり が 3 点の共線条件です。面積の式が、そのまま判定式として使える。
面積が になることと 3 点が一直線に並ぶことは、同じ 1 つの条件です。
虚部が消えるのは 2 つの矢印の向きがそろったとき。そのとき三角形はつぶれる。
例:平行四辺形の面積
、、、 を頂点とする平行四辺形なら、三角形 2 つ分です。
が消えるだけ。、 なら で、面積は です。
例:四角形の面積
頂点を から まで反時計回りに並べたときは、隣どうしの積を足していきます[3]。
、、、 の正方形で試します。各項の虚部は 、、、 で、合計 。面積は になります。
頂点の数がいくつでも同じ形で書けます。最後の項で へ戻すところを落としやすい。
例:座標の公式との対応
座標で書いた面積の公式は です[4]。
これは の中身をそのまま書き下した形。別々の公式ではなく、同じものを違う記号で書いています。
複素数のまま計算すると、平行移動と回転を式の上で扱えるところが違い。座標に戻す手間が省けます。
、、 を頂点とする三角形の面積はどれですか。
検算のしかた
方眼の上に 3 点を置き、まわりを長方形で囲んで余りの直角三角形を引きます。手で数えた値と式の値がそろえば安心です。
面積が負や で出たときは、まず順番と共線を疑う。 なら 3 点が一直線に並んでいます。
よくある誤り
内積は実部、面積は虚部。 という 1 つの積が両方を抱えているので、必要なほうをとり出せば済みます。










β−α=−3+2i、γ−α=2+4i です。(−3−2i)(2+4i)=−6−12i−4i−8i2=2−16i なので虚部は −16、半分の絶対値をとって 8。16 は平行四辺形の面積、2 は実部を使ってしまった値になります。