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3 乗して 8i になる数はいくつあるか(複素数の n 乗根)

をみたす は 3 つあります。、、 です。

でない複素数の 乗根は、ちょうど 個[3]。実数の範囲では 1 つか 2 つしかなかったものが、複素数まで広げると本数がそろいます。

極形式に直してから割る

とおくと、 乗は絶対値が 乗、偏角が 倍になります。

これを に等しいと置きます。絶対値は正の数どうしなので で一意に決まる。

偏角のほうは 周ぶんのずれを許すので、 となります[1]。

を から まで動かすと、違う点が 個出ます。 で最初へ戻るので、それ以上は増えません[4]。

絶対値の 乗根をとる

偏角を で割る

を から まで動かす

例: を解く

の絶対値は 、偏角は です。

絶対値は 。偏角は になります。

を入れると 、、 です。

残りは と、。

を展開すると に戻ります。3 つとも半径 の円の上に乗る。

解は正 角形に並ぶ

が 増えるごとに偏角が ずつ増えます。絶対値は変わりません。

半径 の円周を 等分した位置に、解がきれいに並ぶ[4]。 なら正三角形、 なら正方形です。

図を先に描いておけば、1 つ求めた時点で残りの位置が読めます。計算より作図のほうが速いこともある。

解が等間隔になるのは、 周ぶんのずれを で割っているからです。

を 等分した角が、そのまま解と解の間隔になる。

1 つ見つければ残りは回すだけ

解を 1 つ とすると、残りは に の回転を掛けたものになります。

乗して になる数を順に掛けていく形です[2]。、、 と並ぶ。

暗算で 1 つ見つかる場合は、この方法が速い。 なら がすぐ見えます。

例:

の絶対値は 、偏角は です。

絶対値は 。偏角は になります。

、、、 の 4 方向。 を掛けると 、、、 です。

なので 。確かに戻ります。

例:

絶対値は 、偏角は です。

の だけが実数で、残る 4 つは実軸から外れます。実数の範囲では 5 乗根が 1 つしかないと習うのは、この 1 つだけを見ているためです。

が奇数の正の実数では、実数解は 1 つ。偶数なら の 2 つになります。

例:

絶対値は 、偏角は です。

、、 なので、、、。

実数解の に、虚数解が 2 つ加わります。 と因数分解した結果とも一致する。

例:

なら平方根です。偏角は 。

と の 2 方向で、 になります。

正 角形は原点をはさむ 2 点のことなので、 でも同じ枠に収まる。

例:解の和と積

の 3 解を足すと になります。。

に の項がないので、解と係数の関係から和は です。 ならいつでもそうなる。

掛けると になります。

解の個数 個
絶対値 ですべて同じ
偏角、 から
並び方半径 の円の 等分点
和 ならつねに

検算のしかた

個すべての解を足して になるかを見ます。 ならつねに消えるので、1 つでも書きまちがえていれば残ります。

の解のうち、実部と虚部がともに正のものはどれですか。

__RESULT__

は絶対値 、偏角 です。絶対値は 、偏角は 。 で になります。 は絶対値が で大きすぎ、 は の解です。

よくあるミス

を から まで動かす。 から までです。
絶対値の 乗根に を付ける。 は正の数なので 1 つだけです。
偏角に を足し忘れる。解が 1 つしか出ません。

絶対値は 乗根、偏角は 等分して で回す。この 2 行に落とし込めば、 がいくつでも同じ手順で解がそろいます。

出典

Nth root - Wikipedia
Einheitswurzel - Wikipedia
Racine n-ième - Wikipédia
Root of unity - Wikipedia
答えは 3 つで、$\sqrt{3}+i$、$-\sqrt{3}+i$、$-2i$。極形式に直すと、絶対値は $n$ 乗根をとるだけで一意に決まり、偏角のほうは $1$ 周ぶんのずれを許して $\dfrac{\varphi+360^\circ k}{n}$ になります。$k$ を $0$ から $n-1$ まで動かすと点が $n$ 個そろい、$k=n$ で最初へ戻る。解は半径 $\sqrt[n]{R}$ の円を $n$ 等分した位置に並ぶので、1 つ求めれば残りは回すだけです。$z^4=-4$、$z^5=32$、$z^3=-1$、$z^2=i$ を順に解き、解の和がつねに $0$ になることも確かめました。