xy も 1 次の項もある式から中心と軸を読む
という式を渡されたとします。
これは中心 、長半径 、短半径 の楕円で、長軸は の向き。式から読みとる手順は決まっています[1]。
4 つの段階
一般形には の項と 次の項が両方あります。傾きと位置ずれが混ざった状態です。
やることは 4 つ。種類を判定し、中心を出し、標準形の係数を出し、軸の向きを出す。
順番も決まっています。中心を先に出すと 次の項が消え、あとは回転だけの問題になる[3]。
| 段階 | 使うもの | 出てくるもの |
|---|---|---|
| 種類の判定 | 楕円・放物線・双曲線 | |
| 中心 | 次の項を消す連立 | |
| 標準形の係数 | 和 と積 | と |
| 軸の向き |
中心を出す
、 と置いて代入します。 と の 次の係数は次のようになる。
これを解けば中心です。もとの式を と で偏微分して と置いた形、と言い直せます。
例の式なら と 。解くと が出ます。
定数項は中心での値
中心へ移したあとの定数項は、もとの式に中心の座標を代入した値そのもの。 次の項が消えるので、こうなります。
。移したあとの式は です。
次の項が本当に消えているかは、展開して確かめられます。 の係数は 、 の係数は 。
中心を代入した値が定数項になるのは、中心のまわりでは 次の項が打ち消し合うからです。
中心は対称の中心。 を に、 を に替えても式が変わらない位置です。
標準形の係数を出す
回転しても と は変わりません[2]。この 2 つから と が出ます。
例の式なら 、。
解は 。移したあとの式は になります。
長半径 、短半径 。 です。
軸の向き
なので 、つまり [2]。
長軸は の向きです。 軸にあたる方向の単位ベクトルは 。
焦点はこの向きに だけ離れた 2 点。 になります。
どちらの係数がどちらの軸か
と のうち、どちらが の係数かは計算しないと決まりません。
回転後の の係数は 。 を入れると です。
小さいほうが 側。係数が小さいほど分母が大きくなるので、 方向が長軸だと分かります。

例:双曲線を読む
を見ます。判別式は なので双曲線。
中心の連立は と 。中心は 。
中心での値は 。移すと という形になります。
なので 。回すと で、 の直角双曲線です。
もとの式は とも書ける。因数分解できる形なら、中心はそこから直接読めます。
中心がない場合
放物線では中心の連立が解けません。係数行列の行列式が で、 のとき になるためです[1]。
このときは回転を先にして を消し、残った 次の項を平方完成で処理します。頂点は出ますが、中心はない。
中心があるかないかで手順が分かれる。判別式が かどうかを最初に見るのは、このためでもあります。
退化しているかどうか
中心での値が になると、移したあとの式が になります。
と の符号が同じなら、これを満たすのは原点だけ。曲線ではなく 1 点です。
符号が違えば という 2 直線。中心で交わる 2 本になります[4]。
ふつうの楕円や双曲線になる
点か、中心で交わる 2 直線につぶれる
つまずきやすいところ
中心の連立を と書いてしまう誤りが多いところ。 と です。偏微分した形を思い出すと、符号と係数がそろう。
回転を先にやると、 次の項が両方とも残ったままになります。平行移動を先にするほうが手数が少ない。
と をどちらの軸に割り当てるかは、 次方程式を解いただけでは決まりません。 を入れて片方だけ計算する。
の中心はどれですか。
退化のほうも確かめます。
中心を持つ二次曲線で、中心の座標を式に代入した値が になりました。この曲線はどれですか。
- 楕円または双曲線
- 点または 2 直線
- 放物線
定数項が消えて になるためです。放物線はそもそも中心を持ちません。
判別式、中心、係数、角度。読む順番を決めておけば、 が入った式でも手が止まりません。













6x−12=0 と 4y+4=0 を解いて (2, −1) です。1 次の項の係数をそのまま符号を変えて使うと、(6,−2) のような値になってしまいます。