弦の中点が描く軌跡〜楕円と放物線を直線で切る高校数学
楕円を直線で切ると、 つの交点ができます。その中点は、直線を平行に動かすとどこを動くか。答えは直線になります。
直線を平行に動かすと、 つの交点は大きく動きます。それでも中点は、原点を通る 本の直線から外れません。
解と係数の関係で出す
と の交点の中点を求めます。連立して整理した式は次のとおりです。
解を , とすると、和は解と係数の関係から 。
中点の 座標はその半分です。
座標は直線の式に入れて 。
を消します。 から 、これを に入れると
中点は直線 の上を動きます。原点を通る直線でした。
解を実際に求める必要はありません。和だけで足ります。
動く範囲を押さえる
の全体が軌跡になるわけではありません。交点が 個ある範囲だけです。
判別式から 。 を入れると
答えは「直線 のうち、 の部分」。範囲を書かないと減点されます。
傾きを一般にする
傾き の平行な弦の中点は、どこを動くか。 と で計算します。
代入して分母を払うと 、整理して
和は なので、中点の 座標は 。
座標は に入れて 。 つの比をとると が消えます。
つまり中点は の上。傾き の弦の中点は、傾き の直線に乗ります。
傾きの積が一定になる
いま出た関係を書き直します。弦の傾きを 、中点が乗る直線の傾きを とすると
積が によらない定数です。この関係にある 本の直径を共役直径といいます。
円の場合は なので 。弦の中点が乗る直線は、弦と直交します。円の弦の垂直二等分線が中心を通る、というおなじみの事実がこれにあたります。
青い直径を回すと、灰色の直径が連動して動きます。 本の傾きの積が変わらないためです。円なら 本はつねに直交しますが、楕円では角度が変わります。
中点が指定されている問題
「中点が である弦の方程式を求めよ」という形もよく出ます。 で試します。
交点を , とし、それぞれ曲線上にあるので
引き算します。
中点が なので , 。傾きは です。
弦は を通り傾き なので 、整理して です。
式の差をとるこの手は、連立して判別式を計算するより速い。中点が数で与えられているときは必ず使えます。
双曲線や放物線でも
双曲線 でも同じ計算が通ります。符号だけ変わって
積が正になるので、 本の直径は同じ側へ傾きます。
放物線 なら、差をとる手が効きます。 から
中点の 座標を とすると なので 。
傾きが中点の 座標だけで決まります。中点が同じ高さにある弦は、すべて同じ傾き。裏を返せば、平行な弦の中点は同じ高さに並ぶ、つまり軌跡が 軸に平行な直線になります。












