ヒストリア290598 views
小学社会310485 views
中学英語811710 views
いろは3010814 views
中学社会668760 views
Computer368106 views
教育149510 views
MathPython497343 views
中学数学623755 views
中学理科1630641 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingMarkdown TablesSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectLine ArtOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksWater RippleWater SplashBreaking GlassWood GrainMarble TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesElectromagnetic WavesCapacitorsLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHOrganic Reaction MapPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

微分形式の次数が星印ひとつで裏返る〜ホッジ双対と調和形式

微分形式には外微分 しかありませんでした。次数を 1 つ上げる方向だけです。

計量を入れると、次数を 1 つ下げる が現れます。この 2 つを組み合わせたラプラシアンの核をとると、コホモロジーの各類にただ 1 つの代表元が決まる[1]

出発点はホッジ双対です。 形式を 形式に移す線型同型から始めます。

形式に内積を入れる

計量があると、各点の余接空間 に内積が入ります。これを へ広げる方法は素直です[2]

正規直交基底 をとり、(添字は増加列)を正規直交基底と決める。これで 形式の空間に内積が入ります。

分解できる形式では、行列式の形にもなります。

向きも決めておくと、体積形式 が 1 つ定まります[2]

ホッジ双対

内積と体積形式がそろうと、次の性質で線型同型がただ 1 つ決まります[2]

両辺とも 形式なので、比べられます。 が内積を測る、という約束で が定まる。

基本の値は次のとおりです。。正規直交基底では、選んだ添字の補集合が現れます[2]

2 回かけると符号だけが残ります。

例:平面では 90 度の回転

で計算します。基底を とすると、次のようになる[1]

と読み替えると、 は反時計まわりの 90 度回転そのものです[1]

形式に 2 回かけると を符号の式に入れた値と合っています。

例:3 次元では面と法線

では、 形式と 形式が向かい合います[1]

形式の側から戻すと です。

ベクトルで読むと、 は外積と同じ働きをします。2 本のベクトルが張る面に、法線を対応させている[1]

ベクトル解析が戻ってくる

次元では、 の組み合わせが rot と div になります[2]

は計量でベクトル場を 形式に直したものです。 を当てる場所が違うだけで、両方が出てきます。

ここから の言い替えが 2 本手に入る[2]

逆向きも同じです。 次のド・ラームコホモロジーが消える開集合では、 から が出ます[2]

余微分

を使うと、次数を下げる作用素が作れます[2]

これを余微分といいます。 から従う。

ベクトル場の言葉では発散にあたります。 という形[2]

局所正規直交基底では、 と対になる形にも書けます。 に対して です[2]

随伴になっている

コンパクトで向き付けできる多様体では、形式の空間に 内積が入ります[2]

このとき の形式的随伴になります[1,2]

証明はストークスの定理から出ます。 を左右に展開して比べるだけ[1]

ラプラシアン

を組んで、次数を変えない作用素を作ります[1,2]

関数に当てると、よく知られた形になります。 で、平坦な空間では です[2]

リーマン幾何では解析と符号が逆向きになる約束です。ここでは が正の作用素になる側をとります[2]

は形式的自己随伴です。上の随伴関係から が出る[1]

調和形式

を満たす形式を調和形式といいます[4]

コンパクトなら、条件が 2 つに割れます。内積をとるだけで示せる[1]

右辺は つとも 以上です。和が なら両方 で、 かつ

閉じていて、同時に余閉じている。調和とはこの状態です。

例:調和 0 形式は定数

形式は関数です。 形式で消えるので、条件は だけになります[1]

連結なら は定数。連結成分がいくつかあれば、成分ごとに値を選べます。

だから調和 形式の空間の次元は連結成分の個数です。 の意味がそのまま出ています。

コンパクトという条件がここで効いています。部分積分で境界項が消える ので、 から の両方が言える。

のような開いた空間では成り立ちません。有界でない調和形式がいくらでもあります。

ホッジ分解

調和形式の空間 は有限次元です[1]。ラプラシアンが楕円型であることから出ます。

そのうえで、形式の空間が 2 つに割れます[1]

コンパクトなリーマン多様体での直交直和です。ホッジ分解と呼ばれます。

を開くと、 つに分けた形にもなります。完全な部分、余完全な部分、調和な部分の直交和です。

ホッジの定理

分解から、目当ての主張が出ます[1]

ド・ラームコホモロジーのどの類にも、調和な代表元がただ 1 つ存在する。

存在は分解から出ます。閉形式 を分けると となり、差が完全形式なので同じ類に入る[1]

一意性も短い。同じ類の調和形式 を比べると、 から が出ます[1]

つまり 。位相の不変量が、微分方程式の解の空間として実現されました[4]

各類でいちばん短い形式

一意性には別の読み方があります。類の中で ノルムが最小の形式が、調和代表元です。

類は という平行移動した部分空間です。調和形式は完全形式と直交するので、原点から下ろした垂線の足にあたる。

垂線の足はただ 1 つ。一意性が幾何の言葉に化けました。

ベッチ数が有限になる

が有限次元だったので、 も有限です[1]

コンパクトな多様体のベッチ数が有限だという事実が、楕円型作用素の性質から出てきました。位相の主張を解析が支えている形です。

例:平坦トーラスの 1 形式

に平坦な計量を入れます。定数係数の 形式 を見ます。

はすぐ分かる。 も定数係数の 形式なので で、 です。

閉じていて余閉じているので、 は調和。 本が独立なので が言えます。

ポアンカレ双対性が見える

は調和形式を調和形式へ送ります。 から確かめられる。

が調和なら 。すると の定数倍で の定数倍でやはり です。

だから が同型になります。ホッジの定理と合わせると

ポアンカレ双対性が、 という 1 本の線型写像として目に見える形になりました。

ボホナー公式

形式では、ラプラシアンが接続のラプラシアンと曲率に分かれます[3]

ボホナー公式と呼ばれます。左辺はコホモロジーを測る作用素、右辺の第 2 項は曲率そのもの。

この等式のおかげで、曲率の符号がベッチ数を縛れます。曲率と位相が 1 行でつながる場所です。

例:リッチ曲率が正なら b1 は 0

コンパクトで とします。調和 形式 に上の式を当て、 との内積をとる。

左辺は 、右辺は と正の項の和になります。両方 でなければならず、[3]

調和 形式が しかないので です。リッチ曲率が非負なら、調和 形式は平行になります[3]

ボネ・マイヤースの定理が直径を押さえたのと同じ方向の主張です。こちらは 次のベッチ数を押さえている。

コンパクトで向き付け可能な 次元多様体で、 について正しいのはどれですか。

  • は完全形式を完全形式へ送るので になる
  • が調和形式を調和形式へ送るので になる
  • は計量に依存するので、ベッチ数とは関係しない
__RESULT__

から、 が調和なら も調和です。 形式を 形式へ送る同型なので になります。 自体は計量に依存しますが、次元は依存しません。

計量の選び方によらない部分

も、計量を選ばないと決まりません。調和形式が何かは計量ごとに変わります。

それでも次元は変わらない。 の次元がコホモロジーの次元に等しいので、計量の選び方から独立です[1]

代表元は動くのに、部屋の広さは動かない。ホッジの定理はそう読めます。

計量を 1 つ入れる。それだけで、コホモロジーの各類に住所がひとつ決まりました。

出典

Yuchen Chen. *Hodge Decomposition*.
Mark Hamilton, Uwe Semmelmann. *Vorlesungsskript Differentialoperatoren auf Mannigfaltigkeiten*. Universität Stuttgart, SS 13.
Peter Petersen, Matthias Wink. *The Bochner Technique and Weighted Curvatures*. SIGMA 16 (2020), 064.
Harmonic form. Encyclopedia of Mathematics.
外微分 $d$ は次数を 1 つ上げるだけでした。計量を入れると $\alpha \wedge *\beta = \langle \alpha, \beta \rangle\,\mathrm{vol}$ でホッジ双対が決まり、次数を下げる余微分 $\delta = -*d*$ が現れる。$3$ 次元なら $d$ と $*$ の組み合わせが rot と div そのもの。$\Delta = d\delta + \delta d$ の核が調和形式で、コンパクトなら $d\omega = 0$ と $\delta\omega = 0$ が同時に成り立つ。ホッジ分解から、ド・ラームコホモロジーの各類にいちばんノルムの小さい代表元がただ 1 つ決まります。$*$ で $b_p = b_{n-p}$ が見え、ボホナー公式ではリッチ曲率が正なら $b_1 = 0$ まで出ます。