小学算数1200427 views
中学理科1630641 views
数学講師2886227 views
小学社会310485 views
中学英語811710 views
高校化学2924392 views
教育149510 views
MathPython497343 views
世界の国564520 views
高校物理160203 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectLine ArtOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksWater RippleWater SplashBreaking GlassWood GrainMarble TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesElectromagnetic WavesCapacitorsLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHOrganic Reaction MapPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

添字の「上」と「下」をつなぐ計量テンソル - 上げ下げと縮約記法

添字が上に付くか下に付くかは飾りではありません。上は反変、下は共変で、座標を変えたときの動き方が逆になります。

その 2 つを行き来させる道具が計量テンソルです。 で下げ、 で上げる。

上げて下げれば元に戻ります。計量とその逆行列が、たがいに打ち消し合うためです。

線素が計量を決める

多様体の各点の接空間に内積を入れたものが計量テンソルです[1] 階の対称共変テンソル場になります。

座標で書くと、微小な長さの 乗として現れます[1,2]

で、行列として非退化、つまり を課します[1]

正定値なら リーマン計量、符号が混ざるなら 擬リーマン計量です[1]

例:3 つの座標系

デカルト座標では単位行列です。

極座標では で、対角に が並びます[2]

球座標なら 。対角成分は [2]

同じ空間なのに成分が違います。計量は座標のとり方に応じて姿を変え、測る長さのほうが変わりません。

アインシュタインの縮約記法

年に Einstein が導入した約束です[3]。積の中で同じ添字が 回現れたら、その添字について和をとる。

相対論では条件がもう 1 つ付きます。上と下に 回ずつ現れたときだけ和をとる[3]

を書かないだけの話ですが、位置の上下が意味を持つようになります。上下がそろわない式は、たいてい書き間違いです。

上と下で動き方が逆になる

座標をとり替えると、基底も成分も変わります。その変わり方が 通りに分かれ、上下の添字はその区別を表しています。

基底を細かくすると、同じ矢を表す成分は大きくなります。これが反変で、上の添字を付ける。

一方、等高線の束として測る量は、基底を細かくすると値が小さくなります。こちらが共変で、下の添字を付ける。

打ち消し合うので、 のように上下を組ませた量だけが座標によらない数になります[3]

逆計量

は非退化なので逆行列があります。その成分を上の添字で書きます[2,5]

対角な計量なら、逆計量は各成分の逆数です。極座標なら

非対角があるときは、ふつうに行列を逆にします。 次なら公式 1 本で済みます。

添字を下げる

ベクトル に計量を当てると、 形式が出ます[4]

写像としては で、 という定め方です[4]

デカルト座標では なので、 が同じ数になります。上下の区別が消えて見えるのはこのためです。

添字を上げる

逆向きは逆計量で行います[2]

こちらは で、 の逆写像です[4]

往復すると戻ります。

例:極座標で上げ下げする

成分が のベクトルを、 の点で考えます。

なので、下げると次のようになる。

成分だけが 倍になりました。 の長さが で、その 乗が効いています。

上げ直すと に戻ります。

数として別物 です。同じ矢の別の読み方であって、片方を書けば済むわけではありません。

デカルト座標だけを見ていると同じに見えます。曲がった座標を 1 つ通すと、値が離れます。

内積と長さと角度

内積は上下を組ませて書きます[1]

通りとも同じ値です。片方を下げてから縮約する、と読めます。

長さは 、角度は

上の極座標の例で長さを出すと です。 成分の をそのまま足してはいけません。

テンソルでも同じ操作

添字が増えても、上げ下げは 1 本ずつ行います[2]

どの添字を動かしたかを見失わないよう、位置をずらして と書きます。

計量そのものを上げ下げすると になります。計量は上下の変換そのものだからです。

縮約

上と下に同じ添字を置いて和をとる操作を縮約といいます。階数が 下がります。

行列のトレースがその例です。 は座標によらない数になります。

曲率でも使います。リッチテンソルは曲率テンソルの縮約、スカラー曲率は という形で出ます[5]

計量を挟んだ縮約は、下げてから潰すことと同じです。

体積要素

長さだけでなく体積も計量から出ます[2]

デカルト座標では で、いつもの体積です。座標を曲げると、その分が に集まります。

球座標なら なので 。積分でおなじみのヤコビアンと一致します。

極座標なら がここから来ています。

符号が混ざる場合

相対論では、時間の向きだけ符号が逆になります[2]

このミンコフスキー計量で添字を下げると、時間成分の符号が反転します。)。

内積が負にも にもなります。 でない が起こるのは、光の進む向きです。

正定値ではないので、長さの概念が素直に働きません。それでも上げ下げの規則はそのまま使えます[1]

極座標で のとき、 の値はどれですか。

__RESULT__

なので です。 のままだとデカルト座標と混同しており、 は逆計量を掛けた値になります。

まちがえやすい点

上下の添字を同じものとして扱う。デカルト座標以外では値が違います。
和の記号がないので和がないと思う。上下に同じ文字が来たら和をとります。
式の両辺で添字の上下がそろっていないまま進む。ほとんどの場合そこが誤りです。
長さを成分の 2 乗和で出す。 を計算します。
体積要素の を忘れる。積分の値が変わります。
ミンコフスキー計量で符号を落とす。時間成分だけ上げ下げで符号が変わります。

計量を 1 つ決める。それだけで、上の添字と下の添字が同じ量の つの顔になります。

参考

Metric tensor. Encyclopedia of Mathematics.
Tenseur métrique. Wikipédia(フランス語).
Einsteinsche Summenkonvention. Wikipedia(ドイツ語).
Mark Hamilton, Uwe Semmelmann. *Vorlesungsskript Differentialoperatoren auf Mannigfaltigkeiten*. Universität Stuttgart, SS 13.
*Christoffel Symbols*. Differential Geometry 講義資料, Appalachian State University.
添字が上に付くか下に付くかは飾りではありません。座標を変えると、上の添字が付く成分は基底が細かくなるほど大きくなり、下の添字が付く成分は逆に小さくなる。この 2 つを $v_i = g_{ij}v^j$ と $v^i = g^{ij}v_j$ で行き来させる道具が計量テンソルです。極座標で $r = 5$、$v^\theta = 3$ なら $v_\theta = 75$。長さは $g_{ij}v^iv^j$ で測るので、成分の 2 乗和ではありません。同じ添字が上下に 1 回ずつ出たら和をとる。これがアインシュタインの縮約記法(1916 年)。体積要素の $\sqrt{|\det g|}$、球座標の $r^2\sin\theta$、ミンコフスキー計量での符号反転まで。