y=3sin2θ+23sinθcosθ+cos2θ の最大値は 4、最小値は 0 です。
2 乗と積が混ざっていて、そのままでは手が出ません。まず 1 次に落とします。
使うのは 3 本だけ。sin2θ=21−cos2θ、cos2θ=21+cos2θ、sinθcosθ=2sin2θ です[1]。
入れ替えると角が 2θ にそろい、次数が 1 になります。あとは合成して終わり。
3 本を当てる
一般形は y=asin2θ+bsinθcosθ+ccos2θ です。すべての項が 2 次になっています。
3 本を代入します。
y=2a+c+2bsin2θ+2c−acos2θ
先頭の 2a+c は定数です。動くのは後ろの 2 項だけ。
sin2θ と cos2θ が 1 次で混ざっているので、合成が使えます[2]。
振幅は 21b2+(c−a)2。値の動く範囲は、定数を中心にこの幅で上下します。
2a+c−21b2+(c−a)2≤y≤2a+c+21b2+(c−a)2
公式として覚えるより、毎回 3 本を代入するほうが確実です。
例:冒頭の式
a=3、b=23、c=1 です。
定数は 23+1=2。sin2θ の係数は 223=3。cos2θ の係数は 21−3=−1。
y=2+3sin2θ−cos2θ
合成します。振幅は 3+1=2。点 (3, −1) の角は −6π です。
y=2+2sin(2θ−6π)。
sin の値は −1 から 1 なので、y は 0 から 4 まで。
最小の 0 が実際にとれるかを確かめます。2θ−6π=−2π から θ=−6π。
もとの式に入れると 3×41+23×(−43)+43=43−23+43=0。合いました。
周期が半分になる
もとの式は θ で書かれていますが、直した式は 2θ で書かれています。
つまり周期が π です。2π ではありません。
0≤θ<2π の範囲なら、山と谷が 2 回ずつ現れます。最大最小をとる θ も 2 個ずつ。
θ=−6π で最小になるなら、π を足した 65π でも最小です。
答えを聞かれたら、範囲内のものを全部並べます。1 つで止めると足りません。
直した形
2θ の 1 次式。周期は π で、最大最小が 2 回ずつ来る
定数が付いていたら先に 2 次へそろえる
y=sin2θ+2sinθcosθ+3cos2θ のように、すべての項が 2 次なら手順どおりです。
21+3=2、sin2θ の係数は 1、cos2θ の係数は 23−1=1。
y=2+sin2θ+cos2θ=2+2sin(2θ+4π)。
最大 2+2、最小 2−2 です。
では y=sin2θ+sinθcosθ+1 のように定数項が混じったら。
1=sin2θ+cos2θ と書き直します[3]。これで全部が 2 次になりました。
y=2sin2θ+sinθcosθ+cos2θ となり、a=2、b=1、c=1 で同じ手順に乗ります。
定数を sin2θ+cos2θ に化けさせるのは、次数をそろえるため です。
すべての項が 2 次になれば、3 本の公式が一斉に効きます。1 次の項が混じっている場合は、この手が使えません。
1 次の項が混じる場合
y=sin2θ+sinθ のように 2 次と 1 次が混ざると、話が変わります。
角をそろえられません。sin2θ は 2θ に、sinθ は θ のまま。
こういう形では、t=sinθ と置いて 2 次関数として扱います。y=t2+t、−1≤t≤1。
見分けは簡単です。全部が 2 次なら角をそろえる、次数が混ざるなら文字を置きかえる。
sinθcosθ が入っていると置きかえがうまくいかないので、そのときは 2 次にそろえる道を選びます。
例:範囲が付く場合
y=sin2θ+23sinθcosθ−cos2θ を 0≤θ≤2π で考えます。
a=1、b=23、c=−1。定数は 21+(−1)=0 です。
sin2θ の係数は 3、cos2θ の係数は 2−1−1=−1。
y=3sin2θ−cos2θ=2sin(2θ−6π)。
範囲を動かします。0≤θ≤2π から −6π≤2θ−6π≤65π。
この区間に 2π が入っているので、最大は 2。θ=3π のときです。
最小は端の値を比べます。sin(−6π)=−21、sin65π=21。
小さいのは前者なので、最小は 2×(−21)=−1。θ=0 のときです。
まちがえやすい点
sinθcosθ を 2sin2θ とするところで、2 を掛けてしまう誤りが多い。割ります。
cos2θ の係数を 2a−c とする符号の逆転もよく起きます。sin2 側にマイナスが付くので 2c−a です。
θ=0 を入れて確かめられます。もとの式は c、直した式は 2a+c+2c−a=c。合います。
周期が π になることを見落とす誤りもあります。最大最小をとる θ が 2 個ずつ出ます。
1 次の項が混ざっているのに 2 次へそろえようとする形も見ます。次数を先に確かめます。
y=sin2θ+4sinθcosθ+cos2θ の最大値はどれですか。
__RESULT__
定数は 21+1=1、sin2θ の係数は 2、cos2θ の係数は 21−1=0 です。y=1+2sin2θ なので最大は 3 になります。cos2θ が消えるのは a=c のときで、合成すら要りません。
範囲が付く形も確かめます。
y=2+2sin(2θ−6π) が最大になる θ は、0≤θ<2π にいくつありますか。
__RESULT__
中身の範囲は −6π≤2θ−6π<4π−6π で、幅が 4π です。sin が 1 になるのは 1 周につき 1 回なので、2 周ぶんで 2 個になります。周期が π である、と読んでも同じ結論です。
3 本を代入して 2θ にそろえ、合成する。2 次同次の形は、この手順から外れません。
参考文献
Double-Angle, Half-Angle, and Reduction Formulas. Algebra and Trigonometry 2e, OpenStax(次数を下げる 3 本). Harmonic Addition Theorem. MathWorld(合成の振幅 a2+b2). É. Bouchet. Trigonométrie, Cours de PCSI, Prérequis(sin2+cos2=1).
$3\sin^2\theta + 2\sqrt{3}\sin\theta\cos\theta + \cos^2\theta$ は、そのままでは最大最小が読めません。使うのは $\sin^2\theta = \dfrac{1-\cos 2\theta}{2}$ など 3 本だけ。代入すると角が $2\theta$ にそろって次数が 1 になり、あとは合成するだけです。答えは $2 + 2\sin\left(2\theta - \dfrac{\pi}{6}\right)$ で、最大 $4$、最小 $0$。直した式は $2\theta$ で書かれているので周期が $\pi$ になり、最大最小をとる角が 2 個ずつ出ます。定数項を $\sin^2 + \cos^2$ に化けさせて次数をそろえる手まで。
定数は 21+1=1、sin2θ の係数は 2、cos2θ の係数は 21−1=0 です。y=1+2sin2θ なので最大は 3 になります。cos2θ が消えるのは a=c のときで、合成すら要りません。