いろは3010814 views
りんご209490 views
高校倫理1440106 views
高校化学2924392 views
数学講師2886227 views
高校物理160203 views
中学英語811710 views
世界の国564520 views
小学理科719870 views
中学理科1630641 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksWater RippleWater SplashBreaking GlassWood GrainMarble TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesElectromagnetic WavesLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

フレネル積分〜45 度の扇形をとると振動する積分が収まる

被積分関数は が大きくなっても小さくなりません。 のあいだを行き来し続けます。それでも積分は有限の値へ収まる。

理由は振動の速さです。 が加速して増えるので、山と谷の幅がどんどん狭くなる。隣り合う山と谷が打ち消し合い、残りが へ縮む。

複素平面では、この打ち消し合いを 度の方向へ回すだけで、ふつうのガウス積分に化けます[1]

絶対収束ではない

と置くと、振動と減衰の関係が見えます。

はゆっくりとしか減りません。絶対値をとると の発散が残る。

打ち消し合いに支えられた収束です。ディリクレ積分と同じ立場で、順序を入れかえてよい積分ではありません。

度で何が起きるか

の大きさを見ます。 なら なので、次のようになる。

実軸の上では なので のままです。虚軸の上でも 。減衰が効くのは、そのあいだの斜めの方向だけになります。

いちばん深く減るのが の方向、つまり 度の半直線です。そこでは とおくと で、

振動する関数が、ガウス関数そのものに変わりました。

濃い部分が実軸と虚軸に張りついています。減衰が効くのは内側で、いちばん効くのが対角線。

扇形をとる

そこで、原点から実軸を まで進み、円弧で 度まで上がり、 度の半直線を原点へ戻る経路を作ります。開き角が の扇形です[5]

canvas: 置き場が受け取りませんでした

は整関数なので、この扇形の内側に特異点がありません。周積分は です。

第 3 項の符号が負なのは、半直線を原点向きに戻るからです。 から が出て、係数として外へ出る。

弧が消える理由

弧の上では で、 です。 なので、大きさは次のようになる。

の端では指数が で、まったく減衰しません。この端の近くをどう処理するかが山場になります。

では が成り立ちます[5]。ジョルダンの不等式を に当てた形で、正弦の弧を弦で下からおさえている。

の程度なので へ落ちます。減衰しない端があっても、そこは幅が狭いので効かない。

canvas: 置き場が受け取りませんでした

破線が です。実線を上からおさえていて、こちらは素直に積分できる。

ガウス積分を借りる

弧が消えたので、残りは 本です。

右辺のガウス積分は です。極座標に直して 重積分にする、あの手で出る値。

を代入します。

実部が の積分、虚部が の積分です。実部と虚部が等しいので、 つの値が同じになる。

です。 度という角度が、実部と虚部を対等に分けています。

コルニュのらせん

途中までの積分を、実部を横軸、虚部を縦軸にとって描くと、二重のらせんが現れます[2]

canvas: 置き場が受け取りませんでした

コルニュのらせん、あるいはクロソイド曲線と呼ばれます。曲率が弧長にまっすぐ比例するという性質を持つ曲線。

直線から円弧へ滑らかにつなぐ形なので、道路や鉄道の緩和曲線に使われます。ハンドルを一定の速さで切ったときの軌跡がこれ。

らせんが 点へ巻きついていく様子が、そのまま積分の収束です。振れ幅が縮んでいく代わりに、回る速さは上がっていく。

光のほうが先だった

この積分は、フレネルが 年代に光の回折を扱うなかで現れたものです[2]

ナイフの刃のような直線の縁に光を当てると、影の中に光が回り込み、明るいところには縞ができる。その明暗の強さが、らせんの上の 点を結ぶ弦の長さの 乗になります。

幾何光学だけでは影の境界がくっきり切れるはずですが、実際にはにじむ。にじみ方の計算に、この積分が要る。

乗への一般化

指数を から に変えても、同じ議論が通ります。扇形の開き角を にとればよい[5]

を入れると から、さきほどの値に戻ります。

側の値 側の値

が大きくなると 側が に近づき、 側が に落ちます。 の立ち上がりが急になり、 をほぼそのまま数えるようになるため。

規格化の違いに注意

文献によって の定義が違います。DLMF は指数に を入れた形をとります[3]

この定義だと極限がきれいな になります。 と置換すれば、本文の値と行き来できる。

数表や公式集を引くときは、まずどちらの規格化かを確かめます。 のどちらが出てくるかで見分けられる。

ガンマ関数から見る

置換した形に戻ると、ガンマ関数の一部として読めます。

のときが、係数の違いを除いてフレネル積分です。右辺の 度の回転そのもの。

扇形の開き角として現れた角度が、ガンマ関数の側では偏角として顔を出しています。同じ回転を、経路で書くか値で書くかの違い。

補足

は、どちらも です。本文の値の 倍で、置換の係数がそのまま出ている。

指数を に落とすと崩れます。 が振れ続けるだけで、収束しない。

公式に を入れると から という値が出ますが、意味を持ちません。弧の評価をやり直すと、上界が の形になり、 では を大きくしても定数のまま残る。

振動が速くなることと、積分が収まることは別の話です。速さの増え方が、幅の縮み方に追いついているかどうかで決まる。

出典

Jerry Shurman. Contour Integrals, Math 311 Complex Analysis. Reed College.
Fresnel Integrals. Wolfram MathWorld.
Fresnel integrals, Digital Library of Mathematical Functions §7.2. NIST.
Jeremy Orloff. Definite Integrals Using the Residue Theorem, 18.04 Complex Variables with Applications. MIT OpenCourseWare, 2018.
李佳佳, 梅雪峰. Fresnel 积分的推广. 理论数学 6(3), 206-211, 2016.
$\cos x^2$ は $\pm 1$ を行き来し続けるのに、積分は $0.6267$ に収まります。効いているのは振動の速さ。複素平面では $|e^{iz^2}| = e^{-2xy}$ なので、実軸でも虚軸でも減りませんが、$45$ 度の方向だけはガウス関数になる。開き角 $\pi/4$ の扇形で閉じ、円弧をジョルダンの不等式で落とすと、$\sqrt{\pi}/2$ に $e^{i\pi/4}$ が掛かった形が残ります。実部と虚部が等しくなる理由、コルニュのらせん、$x^n$ への一般化、規格化の違いまで。