座標平面において,x 座標も y 座標も整数である点全体の集合上を移動する点 \mathrm{P} がある。時刻 0 に点 \mathrm{P} は原点 \mathrm{O} にある。0 以上の整数 t に対し,時刻 t に点 \mathrm{P} が点 (m,\ n) にあるとき,時刻 t+1 での点 \mathrm{P} の位置は 4 点 (m+1,\ n),(m-1,\ n),(m,\ n+1),(m,\ n-1) のいずれかであり,また,どの位置にある確率も \dfrac{1}{4} である。
以下の問いに答えよ。
(1) 時刻 8 に点 \mathrm{P} が点 (4,\ 0) にある確率を求めよ。
(2) 時刻 8 に点 \mathrm{P} が双曲線 x^2 - y^2 = 16 上にある確率を求めよ。
(3) 時刻 8 に点 \mathrm{P} が双曲線 x^2 - y^2 = 16 上にあるとき,時刻 1,時刻 2,\cdots,時刻 7 のいずれかに点 \mathrm{P} が点 (4,\ 2) にある条件付き確率を求めよ。
8 回の移動のうち、右・左・上・下が R 回、L 回、U 回、D 回だったとします。(4,\ 0) に着くのは R = L + 4、U = D のときで、回数の合計は 2L + 2U + 4 = 8 だから L + U = 2 になる。
(L,\ U) = (0,\ 2) なら右 4 回・上 2 回・下 2 回で、並べ方は \dfrac{8!}{4!\,2!\,2!} = 420 通り。
(1,\ 1) なら右 5 回と左・上・下 1 回ずつで \dfrac{8!}{5!} = 336 通り、(2,\ 0) なら右 6 回・左 2 回で \dfrac{8!}{6!\,2!} = 28 通りある。
合わせて 784 通りです。8 回の移動は全部で 4^8 = 65536 通りあり、どれも同じ確率で起こるため、確率は \dfrac{784}{65536} = \dfrac{49}{4096}。
x^2 - y^2 = (x - y)(x + y) で、x - y と x + y は差が 2y だから偶奇がそろいます。積の 16 が偶数なので 2 つとも偶数で、組は 2 \times 8、4 \times 4、8 \times 2 と、その両方の符号を変えたもの。
ここから双曲線上の格子点は (\pm 4,\ 0) と (\pm 5,\ \pm 3) の 6 点に決まる。
(5,\ 3) までは縦横あわせて 8 歩だから、8 回とも右か上に進むほかなく、右 5 回・上 3 回の並べ方で _8\mathrm{C}_3 = 56 通り。
対称性から (\pm 5,\ \pm 3) の 4 点はどれも 56 通り、(-4,\ 0) は (4,\ 0) と同じ 784 通りです。
合わせて 784 \times 2 + 56 \times 4 = 1792 通りで、確率は \dfrac{1792}{65536} = \dfrac{7}{256} になる。
1 回の移動で x + y は 1 だけ増えるか減るため、x + y = 6 の点にいられるのは偶数の時刻に限られる。(4,\ 2) へは少なくとも 6 回かかり、時刻 1 から 7 のうちでそこにいられるのは時刻 6 だけです。
時刻 6 に (4,\ 2) にいる移動は、右 4 回・上 2 回の並べ方で _6\mathrm{C}_2 = 15 通り。
残りの 2 回で双曲線上に着くのは、下・下で (4,\ 0) へ行く 1 通りと、右と上を 1 回ずつで (5,\ 3) へ行く 2 通りだけ。ほかの 4 点は (4,\ 2) から 2 歩より遠い。
条件を満たす移動は 15 \times 3 = 45 通り。どの移動も同じ確率で起こるため、条件付き確率は通り数の比になり、\dfrac{45}{1792} です。
u = x + y、v = x - y とおくと、右・左・上・下の移動で (u,\ v) はそれぞれ (+1,\ +1)、(-1,\ -1)、(+1,\ -1)、(-1,\ +1) だけ変わります。
u と v の \pm 1 の組み合わせ 4 通りが、4 通りの移動にちょうど 1 つずつ対応する。8 回の移動を数えることは、u の増減の並びと v の増減の並びを別々に数えることと同じです。
(4,\ 0) は u = v = 4 で、どちらも +1 が 6 回、-1 が 2 回。並べ方は u と v で _8\mathrm{C}_2 = 28 通りずつあり、28 \times 28 = 784 が場合分けで数えた値と一致する。
(5,\ 3) は u = 8、v = 2 で、u は 8 回とも +1、v は +1 が 5 回。1 \times 56 = 56 通りで、こちらも一致します。