座標空間内の点 \mathrm{A}\,(0,\,0,\,2) と点 \mathrm{B}\,(1,\,0,\,1) を結ぶ線分 \mathrm{AB} を z 軸のまわりに 1 回転させて得られる曲面を S とする。S 上の点 \mathrm{P} と xy 平面上の点 \mathrm{Q} が \mathrm{PQ} = 2 を満たしながら動くとき,線分 \mathrm{PQ} の中点 \mathrm{M} が通過しうる範囲を K とする。K の体積を求めよ。
線分 \mathrm{AB} 上の点は (s,\,0,\,2-s)(0 \leqq s \leqq 1)と書けます。高さ z のところで、軸からの距離はちょうど 2-z です。
これを回すので S は x^2+y^2 = (2-z)^2、1 \leqq z \leqq 2 の円錐面です。頂点が (0,\,0,\,2) で、z = 1 の底の縁で半径 1 になります。
\mathrm{P} の高さを h とすると、\mathrm{P} は半径 r = 2-h の円の上を自由に回れます。h は 1 から 2 までです。
\mathrm{Q} は xy 平面の点で \mathrm{PQ} = 2 ですから、真上から見た \mathrm{P} と \mathrm{Q} の距離は d = \sqrt{4-h^2} です。h が上がるほど d は縮み、h = 2 で 0 になります。
\mathrm{M} は \mathrm{PQ} の中点ですから、高さは \dfrac{h}{2} です。これを \zeta と置くと、\zeta は \dfrac{1}{2} から 1 まで動きます。
高さを決めれば h = 2\zeta が決まり、r = 2-2\zeta も \dfrac{d}{2} = \sqrt{1-\zeta^2} も決まります。高さごとに切って足せばよい形です。
真上から見ると \mathrm{M} の位置は \mathrm{P} の位置に \dfrac{d}{2} の長さのベクトルを足したものです。\mathrm{Q} が \mathrm{P} のまわりを回るので、足すベクトルの向きは自由です。
つまり長さ r のベクトルと長さ \dfrac{d}{2} のベクトルを、向きを自由に選んで足したものが \mathrm{M} の位置になります。
2 つのベクトルを足してできる長さは、向きがそろったときの r+\dfrac{d}{2} から、逆を向いたときの |r-\dfrac{d}{2}| までのすべてを取ります。
ですから高さ \zeta での断面は、内半径 |r-\dfrac{d}{2}|、外半径 r+\dfrac{d}{2} の輪です。
面積は \pi\left(r+\dfrac{d}{2}\right)^2-\pi\left(r-\dfrac{d}{2}\right)^2 = 2\pi r d です。2 乗の差なので r^2 と \dfrac{d^2}{4} が消え、積だけが残ります。
r = 2-2\zeta、d = 2\sqrt{1-\zeta^2} を入れると、断面積は 8\pi(1-\zeta)\sqrt{1-\zeta^2} となります。
体積は \displaystyle\int_{\frac{1}{2}}^{1} 8\pi(1-\zeta)\sqrt{1-\zeta^2} d\zeta です。2 つに割ります。
\displaystyle\int_{\frac{1}{2}}^{1}\sqrt{1-\zeta^2} d\zeta は単位円の一部の面積で \dfrac{\pi}{6}-\dfrac{\sqrt{3}}{8}、\displaystyle\int_{\frac{1}{2}}^{1}\zeta\sqrt{1-\zeta^2} d\zeta は 1-\zeta^2 を置きかえて \dfrac{\sqrt{3}}{8} です。
差は \dfrac{\pi}{6}-\dfrac{\sqrt{3}}{4} で、8\pi を掛けると \dfrac{4}{3}\pi^2-2\sqrt{3}\,\pi になります。
2.2767\cdots です。断面は \zeta = \dfrac{1}{2} でいちばん広く 2\sqrt{3}\,\pi、\zeta = 1 では 1 点に潰れます。