座標空間内に 3 点 \mathrm{A}\,(1,\,0,\,0), \mathrm{B}\,(0,\,1,\,0), \mathrm{C}\,(0,\,0,\,1) をとり,\mathrm{D} を線分 \mathrm{AC} の中点とする。三角形 \mathrm{ABD} の周および内部を x 軸のまわりに 1 回転させて得られる立体の体積を求めよ。
\mathrm{A}, \mathrm{B}, \mathrm{C} はどれも x+y+z = 1 を満たします。\mathrm{D} は \mathrm{AC} の中点 \left(\dfrac{1}{2},\,0,\,\dfrac{1}{2}\right) ですから、これも同じ平面の上です。
そこで三角形の点を (1-y-z,\,y,\,z) と書きます。\mathrm{ABD} の内部と周は、y \geqq 0、z \geqq 0、y+2z \leqq 1 の 3 つで表せます。
確かめてみます。\mathrm{A} は (y,\,z) = (0,\,0)、\mathrm{B} は (1,\,0)、\mathrm{D} は \left(0,\,\dfrac{1}{2}\right) で、y+2z = 1 が \mathrm{B} と \mathrm{D} を結ぶ辺になります。
x のまわりに回すので、x を止めて切った断面を見ていきます。s = 1-x と置くと、切り口では y+z = s です。
y = s-z ですから、切り口は z を動かした線分です。y \geqq 0 より z \leqq s、y+2z \leqq 1 より z \leqq 1-s となります。
つまり 0 \leqq z \leqq \min(s,\,1-s)。x が 0 から 1 まで動くと s は 1 から 0 まで動き、切り口の長さもそれにつれて変わります。
x 軸からの距離は \sqrt{y^2+z^2} です。2 乗すると (s-z)^2+z^2 = 2z^2-2sz+s^2 で、z の 2 次式になります。
この 2 次式は z = \dfrac{s}{2} で最小 \dfrac{s^2}{2}、両端へ行くほど大きくなります。回したときの内側の縁と外側の縁が、この最小と最大です。
線分を軸のまわりに回すと、いちばん近い点といちばん遠い点のあいだが埋まって、輪(ドーナツの切り口)になります。外側の半径を R、内側の半径を r と書けば、面積は \pi(R^2-r^2) です。
z の上限が \dfrac{s}{2} 以上なら、最小の \dfrac{s^2}{2} に届きます。これは s \leqq \dfrac{2}{3} のときです。最大は z = 0 の s^2 ですから、面積は \pi\left(s^2-\dfrac{s^2}{2}\right) = \dfrac{\pi s^2}{2} となります。
s > \dfrac{2}{3} では上限 1-s が \dfrac{s}{2} より手前で切れるので、最小は端の値 5s^2-6s+2 です。面積は \pi\left\{s^2-(5s^2-6s+2)\right\} = 2\pi(2s-1)(1-s) です。
s = \dfrac{2}{3} では両方の式が \dfrac{2\pi}{9} になり、つながっています。s = 1(点 \mathrm{B} のところ)では 0 です。
x で積分するかわりに s = 1-x で積分します。向きが逆になるだけで、s は 0 から 1 まで動きます。
前半は \displaystyle\int_0^{\frac{2}{3}} \dfrac{\pi s^2}{2} ds = \dfrac{\pi}{6}\cdot\dfrac{8}{27} = \dfrac{4\pi}{81} です。
後半は \displaystyle\int_{\frac{2}{3}}^{1} 2\pi(-2s^2+3s-1) ds = 2\pi\left(-\dfrac{1}{6}+\dfrac{16}{81}\right) = \dfrac{5\pi}{81} です。
たして \dfrac{4\pi}{81}+\dfrac{5\pi}{81} = \dfrac{9\pi}{81} = \dfrac{\pi}{9}。これが求める体積です。