座標空間内の原点を中心とする半径 5 の球面を S とする。S 上の相異なる 3 点 \mathrm{P}, \mathrm{Q}, \mathrm{R} が次の条件を満たすように動く。
条件 : \mathrm{P}, \mathrm{Q} は xy 平面上にあり,三角形 \mathrm{PQR} の重心は \mathrm{G}\,(2,\,0,\,1) である。
以下の問いに答えよ。
(1) 線分 \mathrm{PQ} の中点 \mathrm{M} の軌跡を xy 平面上に図示せよ。
(2) 線分 \mathrm{PQ} が通過する範囲を xy 平面上に図示せよ。
重心の条件は \vec{\mathrm{OP}} + \vec{\mathrm{OQ}} + \vec{\mathrm{OR}} = 3\vec{\mathrm{OG}} = (6,\,0,\,3) です。
\mathrm{M} は \mathrm{PQ} の中点ですから \vec{\mathrm{OP}} + \vec{\mathrm{OQ}} = 2\vec{\mathrm{OM}} です。\mathrm{P}, \mathrm{Q} が xy 平面上なので \mathrm{M} もそうで、\mathrm{M}\,(u,\,v,\,0) とおけます。
よって \vec{\mathrm{OR}} = (6,\,0,\,3) - 2\vec{\mathrm{OM}} = (6-2u,\,-2v,\,3) です。\mathrm{M} が決まれば \mathrm{R} も決まります。
\mathrm{P} と \mathrm{Q} の位置そのものは、\mathrm{M} を中点とする弦として決まります。動かせるのは \mathrm{M} だけだ、というのがこの問題の形です。
\mathrm{R} も S の上にあるので (6-2u)^2 + 4v^2 + 9 = 25 です。整理すると 4(u-3)^2 + 4v^2 = 16、つまり (u-3)^2 + v^2 = 4 となります。
中心 (3,\,0)、半径 2 の円です。逆に、この円の上に \mathrm{M} を取れば \mathrm{R} は球面上に来ます。
ただし \mathrm{P} と \mathrm{Q} は相異なる点でなければなりません。\mathrm{M} を中点とする弦の長さは 2\sqrt{25-\mathrm{OM}^2} ですから、\mathrm{OM} = 5 では \mathrm{P} = \mathrm{Q} になってしまいます。
この円の上では \mathrm{OM}^2 = u^2+v^2 = 6u-5 です。これが 25 になるのは u = 5、つまり \mathrm{M}\,(5,\,0) だけです。よって軌跡は円 (x-3)^2+y^2 = 4 から点 (5,\,0,\,0) を除いたものです。
弦 \mathrm{PQ} は \mathrm{M} を通り、\mathrm{OM} に垂直です。xy 平面上の点 \mathrm{X} がこの弦(を延ばした直線)に乗るのは (\vec{\mathrm{OX}} - \vec{\mathrm{OM}}) \cdot \vec{\mathrm{OM}} = 0、つまり \vec{\mathrm{OX}} \cdot \vec{\mathrm{OM}} = \mathrm{OM}^2 のときです。
\mathrm{M} = (3+2\cos t,\ 2\sin t) とおきます。\mathrm{OM}^2 = 6u-5 = 13+12\cos t ですから、条件は (3+2\cos t)x + 2y\sin t = 13+12\cos t です。
\cos t と \sin t について整理すると (2x-12)\cos t + 2y\sin t = 13-3x となります。左辺は三角関数の合成で \sqrt{(2x-12)^2+4y^2} を振幅とする波です。
ですから、そのような t があるのは (13-3x)^2 \leqq (2x-12)^2 + 4y^2 のときです。弦は円の内側だけなので、これに x^2+y^2 \leqq 25 を合わせます。
(13-3x)^2 \leqq (2x-12)^2+4y^2 を展開すると 169-78x+9x^2 \leqq 4x^2-48x+144+4y^2、まとめて 5x^2-30x+25-4y^2 \leqq 0 です。
平方完成して 5(x-3)^2 - 4y^2 \leqq 20、つまり \dfrac{(x-3)^2}{4} - \dfrac{y^2}{5} \leqq 1 となります。中心 (3,\,0) の双曲線で、頂点は (1,\,0) と (5,\,0) です。
求める範囲は、この双曲線の 2 つの枝にはさまれた部分と、円板 x^2+y^2 \leqq 25 の共通部分です。右の枝は頂点 (5,\,0) で円に接し、そこ以外は円の外にあるので、実際に切り取っているのは左の枝だけです。左の枝と円は \left(-\dfrac{5}{3},\ \pm\dfrac{10\sqrt{2}}{3}\right) で交わります。
最後に点 (5,\,0,\,0) を除きます。この点を弦に乗せる \mathrm{M} は \mathrm{M}\,(5,\,0) しかなく、それは (1) で除いたものだからです。原点が範囲に入らないことも見ておくとよく、\dfrac{9}{4} > 1 なので確かに外れています。