複素数平面上の原点を中心とする半径 の円を とする。複素数 と 上の点 に対し, とおく。 が 上を動くときの点 の軌跡を とする。
(1) とし, の偏角を とおく。 が 上を動くとき, がとりうる値の範囲を求めよ。
(2) が次の条件を満たすように動く。
条件 : は実軸の正の部分および負の部分の両方と共有点を持つ。
複素数平面上の点 が動きうる範囲の面積を求めよ。
なので です。 が単位円を動くと は、中心 、半径 の円を動きます。
この円は原点を含まず、まるごと右半分にあります。ですから の偏角には限りがあります。
原点からこの円に引いた 本の接線が、偏角の端を決めます。接線と実軸のなす角を ()とすると、中心までの距離 、半径 から です。
よって の偏角は 以上 以下を動き、そのあいだの値をすべて取ります。
ですから、偏角は 倍になります。 は 以上 以下を動きます。
ここで なので 、よって です。 は で増えるので、 の端は で取ります。
倍角の公式から です。
よって です。 倍しても を越えないので、途中で折り返すことはありません。
(2) へ移ります。 が正の実数になるのは、 の偏角が の倍数のとき、つまり の偏角が , , のどれかのときです。
負の実数になるのは、 の偏角が ずれるとき、つまり の偏角が , , のどれかのときです。
合わせると、 おきの 方向です。番号が偶数のものが正の実軸、奇数のものが負の実軸に対応します。
条件は「 から見て単位円上の点が、偶数番の向きに少なくとも つ、奇数番の向きにも少なくとも つある」ことです。 から単位円を見たときに、どの向きが使えるかだけの話になりました。
なら、 から出したどの向きの半直線も単位円に当たるので、条件はいつもみたされます。 のときは、 から円に引いた 本の接線のあいだだけが使えます。使える向きは、原点を向く向きを真ん中とする幅 の範囲で、 です。
方向は おきです。使える範囲がそのうち つしか含まなければ偶奇の片方しか取れず、 つ以上含めば隣どうしなので偶数番と奇数番が両方そろいます。つまり条件は「 つ以上含む」ことです。
真ん中の向きから、いちばん近い の倍数までの角を ()とすると、 つ含む条件は です。 を取って 、つまり となります。真ん中の向きは と 違いですが、 は の倍数なので は の偏角から測っても同じです。
は、原点から距離 の直線を表します。向きごとに 本あり、囲まれる形は内側の半径が 、外側の半径が の六芒星です。内側の正六角形の面積が 、 つの突起(底辺 、高さ )が合わせて ですから、求める面積は です。