積分の計算では、置換積分と部分積分という二つの基本テクニックを使いこなすことが重要です。
置換積分
x=g(t) という変数変換を行うと
∫f(x)dx=∫f(g(t))g′(t)dt
となります。定積分では
∫abf(x)dx=∫g−1(a)g−1(b)f(g(t))g′(t)dt
と積分範囲も変換します。
置換積分の例
∫1−x2dx を計算します。x=sinθ とおくと dx=cosθdθ で
∫1−sin2θcosθdθ=∫cos2θdθ=2θ+sinθcosθ+C
θ=arcsinx に戻すと 21(arcsinx+x1−x2)+C を得ます。
∫1+x21dx は x=tanθ とおくと dx=cos2θ1dθ で
∫1+tan2θ1⋅cos2θ1dθ=∫1dθ=θ+C=arctanx+C
部分積分
積の微分公式 (fg)′=f′g+fg′ を積分すると
∫f′(x)g(x)dx=f(x)g(x)−∫f(x)g′(x)dx
定積分では
∫abf′(x)g(x)dx=[f(x)g(x)]ab−∫abf(x)g′(x)dx
部分積分の例
∫xexdx を計算します。g(x)=x, f′(x)=ex とおくと
∫xexdx=xex−∫exdx=xex−ex+C=(x−1)ex+C
∫logxdx を計算します。g(x)=logx, f′(x)=1 とおくと
∫logxdx=xlogx−∫x⋅x1dx=xlogx−x+C
有理関数の積分
有理関数 Q(x)P(x)(P,Q は多項式)の積分は、部分分数分解を使って計算します。
(x−a)(x−b)1=a−b1(x−a1−x−b1)
のように分解すると、各項は log や arctan を使って積分できます。
三角関数の積分
∫sinmxcosnxdx の形の積分は、m または n が奇数なら置換積分、両方偶数なら半角の公式を使います。
∫sin2xdx=∫21−cos2xdx=2x−4sin2x+C
ワイエルシュトラス置換
t=tan2x とおくと sinx=1+t22t, cosx=1+t21−t2, dx=1+t22dt となり、三角関数の有理式を有理関数に変換できます。
漸化式を使う方法
In=∫sinnxdx などは漸化式
In=−nsinn−1xcosx+nn−1In−2
を使って計算できます。