微分積分学の基本定理
微分積分学の基本定理は、微分と積分が互いに逆の操作であることを示す定理です。この定理により、積分の計算が原始関数を求める問題に帰着します。
第一基本定理(積分の微分)
を で連続な関数とし、 と定義します。このとき は で微分可能で
が成り立ちます。
つまり、連続関数を積分してから微分すると元の関数に戻ります。
第一基本定理の証明
積分の平均値の定理より、ある が と の間に存在して
のとき であり、 の連続性より です。よって を得ます。
第二基本定理(ニュートン・ライプニッツの公式)
が で連続とし、 を の任意の原始関数()とします。このとき
右辺を や とも書きます。
第二基本定理の証明
とおくと、第一基本定理より です。よって であり、平均値の定理の系より は定数です。
より です。 とおくと
応用例
を計算します。 の原始関数は なので
を計算します。 の原始関数は なので
不定積分との関係
の原始関数全体を の不定積分といい、 と書きます。原始関数は定数の差を除いて一意なので
と書きます( は積分定数)。
基本定理により、定積分の計算は不定積分を求めることに帰着します。
微分と積分の関係のまとめ
第一基本定理は「積分してから微分すると元に戻る」:
第二基本定理は「原始関数が分かれば定積分が計算できる」:
この二つの定理により、微分と積分は互いに逆の操作であることが明確になります。