数学Ⅲの微分の計算問題〜形を見てから公式を選ぶ
を微分するとき、まず決めるのは公式ではなく形です。根号が外側、 が内側。合成の規則を当てる形だと分かります。
式を見て つのどれかに振り分ける。積か、商か、合成か。振り分けが済めば、あとは公式に当てはめるだけです[1]。

以下は 問です。積と商から始め、合成が重なる形、指数と対数を含む形まで並べました。
問題 1:多項式どうしの積
を微分せよ。
解答 1
積の規則です。片方だけを微分した項を つ作ります。
展開して整理すると です。
この問題は先に展開しても解けます。 を微分すると同じ値になり、そのまま検算になります。
問題 2:分子と分母が似た形
を微分せよ。
解答 2
商の規則を当てます。分子の微分が先です。
分子で がくくれます。。
くくってから展開すると計算が短くなります。展開を先にすると の項が出て、あとで消える手間が増えます。
問題 3:かっこの累乗
を微分せよ。
解答 3
合成の規則です[2]。外側が 乗、内側が 。
展開して微分する道もありますが、 乗を開くのは現実的ではありません。合成で処理します。
問題 4:根号の中に式
を微分せよ。
解答 4
と見ます。外側の微分は です。
が約分で消えました。根号の中が 次式のとき、この約分はよく起きます。
問題 5:三角関数の 2 乗
を微分せよ。
解答 5
段の合成です。外側が 乗、次が 、内側が 。
倍角の公式で とも書けます。答えの形は問題文の指定に合わせます。
を と書き直してから始めると、段の数が数えやすくなります。
問題 6:多項式と指数の積
を微分せよ。
解答 6
積の規則で、右側の微分に合成が入ります。 です。
は正なので、導関数の符号は で決まります。 と で極値になる形です。
問題 7:対数を分子に持つ分数
を微分せよ。ただし とする。
解答 7
商の規則です。 を使います。
で分子が になります。この点が極大になる形です。
問題 8:正接の中に式
を微分せよ。
解答 8
合成の規則です。外側が 、内側が 。
と は別物です。どちらが外側かで公式の当て方が変わります。
問題 9:指数の肩に三角関数
を微分せよ。
解答 9
外側が 、内側が です。 は微分しても のまま。
肩の部分をそのまま残して、その微分を掛けます。 の肩に式が入る形はこの 手で終わります。
問題 10:対数の中に根号
を微分せよ。
解答 10
外側が 、内側が です。内側の微分に問題 の結果が使えます。
かっこの中を通分します。 となり、前の分母と約分できます。
見た目に反して答えが簡単になりました。約分できる形になっているかを、必ず最後に確かめます。
問題 11:三角関数の分数
を微分せよ。
解答 11
商の規則です。分子の展開で が現れます。
約分して です。
分子に が出たら に置きかえる[3]。三角関数の商ではほぼ毎回この形になります。
問題 12:底が e でない指数
を微分せよ。
解答 12
です。 が係数として出ます。
最も多い誤りは を落とすことです[4]。底が のときだけ で消えます。
問題 13:積のあとに引き算
を微分せよ。ただし とする。
解答 13
項ごとに分けます。第 項は積の規則です。
が打ち消し合って だけが残りました。この関数は の原始関数にあたります。
問題 14:指数の差
を微分せよ。
解答 14
定数倍と和に分けます。 に気をつけます。
符号が 回変わって足し算になりました。もとの形と足し算・引き算だけが違う関数が出てきます。
問題 15:立方根
を微分せよ。
解答 15
指数に直します。 です。
根号のまま扱おうとすると手が止まります。分数の指数へ直せば、 の公式が 本で効きます。
つまずきやすいところ
の導関数はどれですか。
もう 問、外側の見分けを確かめます。
を微分するとき、最初に当てる規則はどれですか。
- 合成の規則
- 積の規則
- 商の規則
いちばん外側の演算が掛け算なので積の規則です。 となり、整理すると になります。
外側の演算を見て規則を選び、内側へ降りていく。数学Ⅲ の微分計算は、この順番を守るだけで通ります。











外側が 3 乗、内側が cosx です。3cos2x に内側の微分 −sinx を掛けます。符号を落とすと 3 番目になり、内側の微分ごと落とすと 1 番目になります。