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関数方程式の頻出パターン|代入と微分で決まる関数の形

のように、関数そのものを未知数とする方程式があります。関数方程式です[1]。

解き方の道具は つ。特別な値を代入することと、微分の定義に持ち込むこと。

つの型があります[1]。左の演算の組み合わせで、答えの関数が決まる。

和を和へ移すのが 次関数、和を積へ移すのが指数関数。積を和へ移すのが対数関数で、積を積へ移すのがべき関数です。

手順 1:特別な値を代入する

や を入れると、 や の値が決まります。

に を入れます。

なら なので、 は か 。 だと がつねに になるので、それを除けば です。

には を入れます。 が出ます。

手順 2:微分の定義に持ち込む

を、関数方程式で と に分けます。差の商が、きれいな形になります。

加法型で書きます。 です。

導関数が定数になりました。 とおけば で、 から 。

例:加法型を解く

かつ とします。

上の計算から です。積分すると 、 より 。

代入で を出し、微分の定義で を出し、そこから を復元する。この 段が基本の流れです。

例:指数型を解く

かつ とします。 でした。

という関係が出ました。 の両辺を積分すると 。

から 、したがって です[2]。

本の棒の高さの比が、位置によらず一定です。 を、図にしたものになります。

例:対数型を解く

かつ とします。定義域は 。

と分けます。

です。積分すると 、 から 。

例:べき型を解く

かつ とします。 です。

同じように分けると 。 となります。

積分して 、つまり です[3]。

を満たす関数について、 の値はどれか。

  • だけ
  • か
  • だけ
__RESULT__

を入れると です。解は と の つ。 の場合は がつねに になります。

仮定が要る理由

微分できることを仮定しないと、話が変わります。連続でも微分できなくてもよい、とすると、素直でない解が存在してしまう[1]。

高校の問題では「微分可能」「連続」といった条件が必ず付いています。その一文が、答えを つに絞る役目を持っている。

条件を使わずに答えを書くと、論理が飛びます。どこで微分可能性を使ったかを、答案に示す必要があります。

代入で試す値

。加法型と指数型の出発点です。
。対数型とべき型で使います。
または 。逆元の関係が出ます。
。 と の関係が出ます。
を固定して だけ動かす。微分の形に持ち込む前段です。

代入は、値をひとつずつ確定させる作業です。 や が決まると、あとの積分定数が決まります。

、 を満たす関数はどれか。

__RESULT__

積を和に移すので対数型です。 となり、積分して 。 から定数は です。

押さえるところ

つの型を、演算の組み合わせで覚えます。
まず特別な値を代入し、 か を決めます。
を関数方程式で分け、微分の定義に持ち込みます。
出てきた の式を積分し、定数を代入で決めます。
微分可能性や連続性の仮定を、どこで使ったかを書きます。

段の流れが決まっているので、型さえ見分けられれば手が動きます。演算がどう移るかを、最初に確かめます。

参考文献

Cauchy's functional equation - Wikipedia
Eulersche Zahl - Wikipedia(ドイツ語)
Dérivées usuelles - Wikipédia(フランス語)
和を和へ移すなら 1 次関数、和を積へ移すなら指数関数。演算の組み合わせで型が 4 つに分かれます。まず $x=y=0$ などを代入して $f(0)$ を決め、$f(x+h)$ を方程式で分けて微分の定義へ持ち込む。$f'=3f$ のような関係が出たら積分するだけです。$e^x$ の高さの比が位置によらない図もつけました。仮定をどこで使うかまで。