りんご209693 views
LaTeX962207 views
中学英語811754 views
中学社会668782 views
中学数学623778 views
小学理科719898 views
高校日本史190578 views
いろは3011036 views
小学社会310495 views
中学理科1630686 views
Help
Tools
NewsSpreadsheetCalendarBookkeepingMarkdown TablesLanguage Model NewsSlidesTier ListPen ToolIllustrationCrayonWatercolorPixel ArtASCII ArtPerspectiveEndless StairsGraphMind MapER DiagramFamily TreeMemeCurved TextImage EditorMosaicRetro FilterPencil SketchSwirl EffectLine ArtOCR/HighlighterMakeup EditorFaviconVideo TrimmerScrolling VideoVideo TitleColor PickerColor ExtractorBonfireFireworksCherry BlossomWater RippleWater SplashBreaking GlassGlass TextureFabric TextureWood GrainMarble TextureBrick Wall TextureMetal TextureWashi Paper TextureCardboard TextureCSS ButtonIcon MakerBar ChartGrouped Bar ChartStacked Bar ChartPie ChartLine ChartArea ChartStacked Area ChartScatter Plot3D Bar Chart3D Pie ChartBar Chart RaceBubble ChartPopulation PyramidPictogramEarningsCandlestick ChartInvestment RiskMortgage SimulatorCalculatorMatrix CalculatorFunction GraphPolynomial ExpansionVenn DiagramField VisualizerRubik's Cube Group TheoryTraveling SalesmanVoronoi and DelaunayFractalColumn ArithmeticDraw Math FiguresArithmetic AnimationArithmetic Word ProblemsCounting with Tree DiagramsCube NetsRolling DiceCross SectionsMotion PathMechanicsWavesElectromagnetic WavesCapacitorsLight and LensesThermodynamicsHow Semiconductors WorkMolecular StructuresAtomic OrbitalsElectrochemical CellsChemical EquilibriumCrystal LatticesBuffer pHOrganic Reaction MapPeriodic TableComplex IonsDNA Double HelixCell DivisionMembrane ChannelsNerve ImpulseMuscle ContractionHormones and HomeostasisRock ClassificationWeatherConstellationsSolar and Lunar Eclipses3D ModelingFloor PlanSeismic StructuresIntersection TurnMaglevCooking AnimationOrigamiLive Viewer CountGeoJSON MapRailway MapPopulation MapCrime MapLand Price MapSchool MapShrine and Castle MapHouse of Representatives MapWord MapSolitaireReversiHakoiri MusumeChessHamburgerRippleSlide Puzzle MakerNeon PinballNovel MakerJapanese Typing PracticePiano Score EditorMusic TheoryShogi StrategyPiano Rhythm Game

English

順序数と基数はどこが違うのか(整列集合から無限の大小へ)

なのに です[1]。足す順番で答えが変わる。

ところが要素の個数で見ると、どちらも可算無限で同じ。順序数は並べ方を測り、基数は個数を測ります[2]。同じ という記号の後ろに、 つの物差しが隠れている。

整列集合

全順序集合で、空でないどの部分集合にも最小元があるとき、整列集合といいます[3]

は整列集合です。 は最小元がないので違う。 も、 に最小元がないので整列ではありません。

整列だと、超限帰納法が使えます。順に上っていく議論が、無限の先まで届く。

順序型

整列集合には、順序を保つ全単射で移り合うかどうかで分類が入ります。

どの整列集合も、ちょうど つの順序数と順序同型になる[1]。この順序数を順序型と呼びます。

の順序型が の順序型が です。集合としては同じ濃度なのに、順序型が違う。

フォン・ノイマンの順序数

順序数そのものを集合として作る方法があります[1,3]。推移的で、属する関係 で整列される集合を順序数と定める。

推移的とは、要素が同時に部分集合でもあること。この定義だと、各順序数は「それより小さい順序数の全体」になります。

で定めれば、順序も要素関係だけで決まる。 は自然数全体の集合そのものです。

後続と極限

でない順序数は、 種類に分かれます[3]

直前の順序数を持つものが後続順序数で、 の形。 がそうです。

直前を持たないものが極限順序数。自分より小さいものの上限として現れます。 が最小の極限順序数です。

に直前はありません。どの自然数をとっても、その次がまだ より小さい。

ω の先を数える

の先にも順序数は続きます[1]

をみたす最小の順序数です。 からベキを重ねる操作では、そこへ届かない。

どれも可算集合の順序型で、濃度はすべて のまま。並べ方だけが複雑になっていきます。

足し算が交換しない

順序数の足し算は、整列集合を横につなぐ操作です。つなぐ順番で結果が変わる[1,3]

は、 個の点のうしろに の列をつなぐ形。先頭に 個足しただけなので、全体はやはり 型です。

は、 の列のうしろに 個をつなぐ形。この最後の点には直前がないので、 とは別の順序型になります。

かけ算も同じ事情です。 個の組を 回並べたもので 型、 の列を 本並べたものになります[1]

順序数の演算

並べる順番が結果に効く。

基数の演算

個数しか見ないので順番は効かない。

超限帰納法

順序数の上では、通常の数学的帰納法が延長できます[1,3]

のすべてで が成り立つとき も成り立つ。これが示せれば、すべての順序数で が成り立ちます。

証明は最小反例をとる形です。 が偽になる順序数があれば、その中に最小のものがある。整列性が効くところです。

再帰的な定義も同じ形でできます。 での値、後続での作り方、極限での上限。 つを決めれば関数が定まる。

すべての順序数を集めると

順序数を全部集めた は集合になりません[1,3]。ブラリ=フォルティのパラドックスと呼ばれます。

もし集合なら、それ自身が推移的で で整列されるので、順序数になってしまう。すると となり、正則性公理に反します。

は真クラスです。順序数はいくらでも大きくなり、上限がない。

基数

濃度を測るほうへ移ります。選択公理があれば、どの集合も整列できるので、対応する順序数がとれる[2]

集合 の基数を、 と全単射がある最小の順序数と定めます。この形の順序数を始順序数といいます。

はどれも可算ですが、始順序数は だけ。だから になります。

アレフ

無限の始順序数を小さい順に並べたものが、アレフの列です[2,4]

が可算無限、 がその次、 がさらに次。選択公理のもとでは、どの無限基数もアレフのどれかになります。

は「 より大きい最小の基数」として定義されます。実数の濃度がそれと一致するかどうかは、別の問題です。

基数の演算は退屈

無限基数どうしの足し算とかけ算は、大きいほうを返すだけになります[2]

。有理数全体が可算なのは、この式の言いかえです。

順序数の演算があれほど細かく分かれたのに、基数の演算はほとんど情報を持ちません。

順序数として基数として
より大きい
より大きい

ベキだけは伸びる

足し算とかけ算がつぶれるなかで、ベキだけが基数を大きくします[4]

カントールの定理です。 から への全射が作れないことから出ます。

だから最大の基数はありません。 といくらでも上がっていく。

が実数の濃度で、連続体濃度と呼ばれます。

連続体仮説

が成り立つか、という問いが連続体仮説です[2,4]

のあいだに基数がない、という主張と同じことになります。

ゲーデルとコーエンの仕事によって、ZFC からは証明も反証もできないと分かっています。公理を足すかどうかの選択になる。

連続体仮説が独立でも、 の値がまったく自由なわけではありません。共終数による制約が残ります。

ケーニヒの定理から が出るので、 が言える。 の共終数が だからです。

選択公理を外すと

選択公理がないと、整列できない集合が出てきます。そうなると「最小の順序数」で基数を定義できない[2]

スコットのトリックで回避できます。 と対等な集合のうち、階数が最小のものだけを集めて基数と定める。

この集め方なら真クラスにならず、集合として扱えます。選択公理なしでも濃度の言葉が使えるようになる。

ただし、どの つの基数も比較できるとはかぎりません。比較可能性は選択公理と同値です。

について、正しいものはどれですか。

  • 濃度が違う
  • 順序型は違うが、濃度はどちらも
  • 順序型も濃度も同じ
__RESULT__

は果てのない列が 本、 は果てのない列が果てなく並ぶ形で、順序型は違います。どちらも可算集合なので濃度は です。

よくある誤り

順序数と基数を同じものだと思う。 は順序数として違い、基数として同じです。
順序数の足し算が交換すると考える。 は別物です。
に直前があると思う。極限順序数には直前がありません。
すべての順序数の集合を作る。真クラスになり、集合にはなりません。
を実数の濃度と決めつける。それが連続体仮説で、証明も反証もできません。
基数のベキも で決まると思う。ベキだけは基数を真に大きくします。
選択公理なしでも基数が全順序になると思う。比較可能性は選択公理と同値です。

順序数を聞かれているのか、基数を聞かれているのか。まずそこを分ける。 の答えが 通りあるように見える混乱は、たいていこのとり違えから出ます。

参考文献

[1] が順序数の定義・演算・ブラリ=フォルティのパラドックス、[2] が基数の定義・アレフ・共終数と連続体仮説、[3] が整列と超限帰納法の扱い、[4] がカントールの定理と連続体濃度の位置づけです。

Ordinal number. Wikipedia(英語).
Cardinal number. Wikipedia(英語).
Ordinalzahl. Wikipedia(ドイツ語).
Nombre cardinal. Wikipédia(フランス語).
$1 + \omega = \omega$ なのに $\omega + 1$ は $\omega$ より大きい。それでも要素の個数はどちらも $\aleph_0$ です。順序数は並べ方を測り、基数は個数を測ります。フォン・ノイマンの定義では、各順序数が自分より小さい順序数の全体になる。後続と極限の区別、$\omega^2$ や $\varepsilon_0$ の並び方、足し算が交換しない理由を図で見ます。基数のほうは足し算もかけ算も $\max$ でつぶれ、ベキだけが伸びる。連続体仮説と共終数による制約、選択公理を外したときのスコットのトリックまで。