絶対値のグラフと直線の交点
絶対値のグラフ y=∣x∣ は、原点で折れ曲がった V 字の形をしています。x≥0 では y=x、x<0 では y=−x という 2 本の半直線をつないだものです。この y=∣x∣ と直線 y=2 の交点を求めます。
交点を求める
交点では ∣x∣=2 です。絶対値が 2 になる数は 2 と −2 の 2 つなので x=2,−2 となり、どちらも y=2 なので、交点は (2,2) と (−2,2) の 2 点です。
場合分けで外す
絶対値は場合分けで外すのが基本です。
| 範囲 | 外した式 | 解 | 範囲に合うか |
|---|
| x≥0 | x=2 | x=2 | 合う |
| x<0 | −x=2 | x=−2 | 合う |
外したあとで、その範囲に入っているかを確かめるという手つきが大切です。範囲から外れた値が出てきたら、それは解として採用できません。
距離として読む
絶対値は原点からの距離でもあります。∣x∣=2 とは原点から 2 だけ離れた数という意味で、数直線上にはそんな数が右と左に 1 つずつあります。交点が 2 つ現れるのは、この左右の対称性そのものです。y=∣x∣ が偶関数で y 軸について対称であることと、2 交点が x=±2 と対称に並ぶことは、同じことを言っています。
2 乗して解くときの注意
両辺を 2 乗して x2=4 から x=±2 と求めることもできます。ただし 2 乗は符号の情報を捨ててしまうので、注意が必要です。たとえば ∣x∣=−1 は左辺が 0 以上なので明らかに解をもちませんが、2 乗すると x2=1 となり x=±1 という偽の解が出てきます。2 乗して解いたら、必ずもとの式に戻して確かめます。
直線を上下に動かす
| 直線 | 交点の個数 | 交点 |
|---|
| y=k(k>0) | 2 点 | (±k,k) |
| y=0 | 1 点 | 原点 |
| y=k(k<0) | なし | 交わらない |
V 字の底が原点にあるので、そこが個数の変わる境目です。
不等式として
∣x−a∣<d という形の不等式は、a から d 以内の範囲、つまり a−d<x<a+d を表します。測定値の許容誤差を書くときにこの形が使われるのも、絶対値が距離だからです。グラフの大きな点が、交点 (2,2) と (−2,2) です。