円の方程式

円とは、1 つの決まった点から同じ距離だけ離れた点をぜんぶ集めたものです。その中心となる点を「中心」、共通の距離を「半径」といいます。ここでは中心が原点 (0,0)(0, 0)、半径が 55 の円を考えます。

円の上にある点 (x,y)(x, y) を 1 つとると、その点から中心までの距離はいつでも 55 です。中心から見て横に xx、縦に yy だけ離れているので直角三角形ができ、三平方の定理より「横の 2 乗+縦の 2 乗=ななめ(半径)の 2 乗」、つまり x2+y2=52x^2 + y^2 = 5^2 が成り立ちます。52=255^2 = 25 なので、この円の方程式は x2+y2=25x^2 + y^2 = 25 です。

本当かどうか、点 (3,4)(3, 4) で確かめてみましょう。32+42=9+16=253^2 + 4^2 = 9 + 16 = 25 となり、ちゃんと成り立ちます。だから (3,4)(3, 4) はこの円の上にあります。同じように (5,0)(5, 0)(0,5)(0, 5)(4,3)(-4, 3) なども代入すると 2525 になり、どれも円の上の点だと分かります。逆に、たとえば (1,1)(1, 1) を入れると 12+12=21^2 + 1^2 = 22525 にならないので、この点は円の内側にあり、円の上にはないと分かります。このように、方程式に代入して成り立つかどうかで、その点が円の上にあるかを判定できます。

半径を rr に変えても考え方は同じで、中心が原点の円は x2+y2=r2x^2 + y^2 = r^2 と書けます。中心が原点からずれて (a,b)(a, b) にある場合は、横のずれが xax - a、縦のずれが yby - b になるので、(xa)2+(yb)2=r2(x - a)^2 + (y - b)^2 = r^2 となります。これが一般の円の方程式です。

グラフでは、この式を yy について解いて描いています。x2+y2=25x^2 + y^2 = 25yy について解くと y=25x2y = \sqrt{25 - x^2}(上半分)と y=25x2y = -\sqrt{25 - x^2}(下半分)の 2 つになり、これを重ねると 1 つの円になります。上半分と下半分は、y=0y = 0 になる両端 (5,0)(5, 0)(5,0)(-5, 0) でつながって、切れ目のない円になります。1 つの xxyy が 2 つ対応するので、円は y=f(x)y = f(x) の形の関数ではありません。だから上と下の 2 本に分けて描いています。

グラフ上の大きな点は、中心の (0,0)(0, 0) と、円の上の点 (3,4)(3, 4) です。中心からどの向きに進んでも、円までの距離がいつも半径 55 に等しい——それが「円の方程式」が表していることです。