y=cosxy = \cos x

三角関数 y=cosxy = \cos x のグラフ

y=cosxy = \cos x は、単位円周上で角 xx(ラジアン)の位置にある点の xx 座標です1。正弦が点の高さを表すのに対し、余弦は横方向の位置を表します。グラフは正弦と同じ形の波で、位置だけがずれています。

定義域と値域

定義域はすべての実数、値域は区間 [1,1][-1, 1] です。

  • 定義域はすべての実数
  • 値域は 1y1-1 \leq y \leq 1
  • 振幅は 11、周期は 2π2\pi
  • 最大値 11x=2nπx = 2n\pi、最小値 1-1x=(2n+1)πx = (2n+1)\pi でとる

周期性

cos(x+2π)=cosx\cos(x + 2\pi) = \cos x が成り立ち、周期は 2π2\pi です。

対称性

cos(x)=cosx\cos(-x) = \cos x が成り立つ偶関数で、yy 軸に関して線対称です。奇関数である正弦との、最も大きな違いです。

増減と極値

導関数は y=sinxy' = -\sin x です。x=2nπx = 2n\pi で最大値 11x=(2n+1)πx = (2n + 1)\pi で最小値 1-1 をとります。とくに x=0x = 0 で最大値をとるため、グラフは山から始まります。

二階導関数は y=cosxy'' = -\cos x で、零点のたびに符号が変わります。したがって変曲点は x=π2+nπx = \dfrac{\pi}{2} + n\pi にあり、零点と一致します。

特徴的な値

xxcosx\cos x
0011
π6\dfrac{\pi}{6}32\dfrac{\sqrt{3}}{2}
π4\dfrac{\pi}{4}22\dfrac{\sqrt{2}}{2}
π3\dfrac{\pi}{3}12\dfrac{1}{2}
π2\dfrac{\pi}{2}00
π\pi1-1

零点は cosx=0\cos x = 0 となる x=π2+nπx = \dfrac{\pi}{2} + n\pi です。

原点付近の近似

(0,1)(0, 1) での接線は水平で、その付近では上に凸の放物線でよく近似できます。

cosx1x22\cos x \approx 1 - \frac{x^2}{2}

テイラー展開は偶数次の項だけからなり、すべての実数で収束します。

cosx=1x22!+x44!\cos x = 1 - \frac{x^2}{2!} + \frac{x^4}{4!} - \cdots

正弦との対比

項目y=sinxy = \sin xy=cosxy = \cos x
x=0x = 0 での値0011
対称性奇関数偶関数
最大値をとる xxπ2+2nπ\dfrac{\pi}{2} + 2n\pi2nπ2n\pi
零点nπn\piπ2+nπ\dfrac{\pi}{2} + n\pi
導関数cosx\cos xsinx-\sin x

cosx=sin(x+π2)\cos x = \sin\left(x + \dfrac{\pi}{2}\right) なので、余弦は正弦の波を左へ π2\dfrac{\pi}{2} 平行移動したものです。cosx=0\cos x = 0 となる点が tanx\tan xsecx\sec x の垂直漸近線の位置を決めています。オイラーの公式 eix=cosx+isinxe^{ix} = \cos x + i\sin x では、余弦が実部を担います。

角度と長さを結ぶ

ベクトルの内積や余弦定理のように、余弦は角度と長さを結びつけます2

ab=abcosθc2=a2+b22abcosC\begin{align*} \vec{a} \cdot \vec{b} &= |\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta \\ c^2 &= a^2 + b^2 - 2ab\cos C \end{align*}

応用

  • ベクトルのなす角の計算
  • 三角形の解法における余弦定理
  • 交流の力率と位相の基準
  • フーリエ展開の余弦成分

波としては正弦と同じものですが、x=0x = 0 で最大値をとるので、位相の基準としてよく使われます。

  1. Sine and cosine、Wikipedia
  2. Law of cosines、Wikipedia