対数関数と直線の交点

対数関数と水平な直線の交点は、対数方程式を解くことにあたります。y=lnxy = \ln x と直線 y=1y = 1 の交点を求めます。

指数に戻して解く

交点では yy が等しいので lnx=1\ln x = 1 が成り立ちます。両辺を ee の肩に乗せます。

elnx=e1e^{\ln x} = e^{1}

左辺は exe^xlnx\ln x が逆関数どうしなので xx そのものに戻り、x=ex = e となります。よって交点は (e,1)(e, 1)e2.718e \approx 2.718 です。

対数方程式を解くとは、結局この指数に戻す操作のことです。lnx=k\ln x = k ならば x=ekx = e^k で、lnx\ln xee を何乗すると xx になるかを表す以上、これは定義を読み直しただけとも言えます。

必ずちょうど 11 点で交わる

y=lnxy = \ln xx>0x > 0 でのみ定義され、単調に増加します。同じ高さを 22 度通らないので、水平な直線とは高々 11 点でしか交わりません。しかも値域はすべての実数なので、y=ky = kkk がどんな値であっても必ずちょうど 11 点で交わります。値域が y>0y > 0 に限られる指数関数が k0k \leq 0 の直線とは交わらなかったのとは対照的です。逆関数どうしで、定義域と値域が入れかわっていることがここに効いています。

交点の位置

直線交点の xx 座標近似値
y=0y = 0e0e^{0}11
y=1y = 1e1e^{1}2.722.72
y=2y = 2e2e^{2}7.397.39
y=3y = 3e3e^{3}20.120.1

高さが 11 上がるたびに、xxee 倍に伸びていきます。lnx\ln x の増え方がきわめてゆるやかであることが、交点の位置からもはっきり読み取れます。

底との関係

底が変わっても事情は同じです。log10x=1\log_{10} x = 1 なら x=10x = 10log2x=1\log_2 x = 1 なら x=2x = 2。つまり対数関数と直線 y=1y = 1 の交点の xx 座標は、いつでもその対数の底そのものになります。lnx\ln x の底は ee なので、交点が (e,1)(e, 1) に来るのは当たり前だった、というわけです。底が大きいほど交点は右へ動き、グラフの立ち上がりはゆるやかになります。

対称性の確認

この交点 (e,1)(e, 1) は、指数関数 y=exy = e^x と直線 x=1x = 1 の交点 (1,e)(1, e) を、直線 y=xy = x で折り返した点にあたります。逆関数のグラフが y=xy = x に関して対称であることの、ささやかな確認です。グラフの大きな点が交点 (e,1)(e, 1) です。