y=11+exy = \dfrac{1}{1+e^{-x}}

ロジスティック関数 y=11+exy = \dfrac{1}{1+e^{-x}}

ロジスティック関数 y=11+exy = \dfrac{1}{1+e^{-x}} は、標準シグモイド関数とも呼ばれる代表的な S 字カーブです。入力がどんな実数でも出力を 0011 の間に収めるため、確率や「オン・オフ」の度合いを表すのに適しています。

定義域と値域 すべての実数 xx で定義されます。分母 1+ex1 + e^{-x} は常に正で、x+x \to +\infty11 に近づくので、値域は開区間 (0,1)(0, 1) です。両端の値には決して達しません。

対称性 f(x)=1f(x)f(-x) = 1 - f(x) が成り立ち、グラフは点 (0,12)\left(0, \dfrac{1}{2}\right) に関して点対称です。たとえば f(2)0.881f(2) \approx 0.881 に対し f(2)0.119f(-2) \approx 0.119 で、和は 11 になります。

増減 導関数は f(x)=f(x)(1f(x))=ex(1+ex)2f'(x) = f(x)\bigl(1 - f(x)\bigr) = \dfrac{e^{-x}}{(1+e^{-x})^2} で、常に正です。したがって関数は全域で単調増加します。傾きが最大になるのは中央の x=0x = 0 で、その値は 14\dfrac{1}{4} です。

漸近線と極限 xx \to -\infty では ex+e^{-x} \to +\infty なので y0y \to 0x+x \to +\infty では ex0e^{-x} \to 0 なので y1y \to 1 となります。つまり下側の漸近線 y=0y = 0 と上側の漸近線 y=1y = 1 の二本をもちます。

変曲点 二階導関数は f=f(1f)(12f)f'' = f(1-f)(1-2f) で、f=12f = \dfrac{1}{2} すなわち x=0x = 0 で符号が変わります。点 (0,12)\left(0, \dfrac{1}{2}\right) が唯一の変曲点で、そこを境に下に凸から上に凸へ移ります。

他の関数との関係 f(x)=12(1+tanhx2)f(x) = \dfrac{1}{2}\left(1 + \tanh\dfrac{x}{2}\right) と書け、双曲線正接 tanh\tanh を平行移動・伸縮したものと一致します。導関数が y(1y)y(1-y) という簡潔な形になるのも大きな特徴です。

応用と歴史 19 世紀にベルギーのフェルフルスト(Verhulst)が、資源に限りのある環境での個体数増加を表す「ロジスティック方程式」の解として導入しました。現在では、ロジスティック回帰、ニューラルネットワークの活性化関数、化学反応の進行度など、成長や確率を扱うあらゆる場面で活躍しています。