三角関数の合成
y=sinx+cosx のグラフを考えます。三角関数の合成を使うと、2 つの波が 1 つの正弦にまとまります。
合成
sinx+cosx=2sin(x+4π) これは振幅が 2、y=sinx を左に 4π ずらした形です。値は −2 から 2 の間を動き、x+4π=2π すなわち x=4π で最大値 2 をとります。
なぜ 2 と 4π が現れるのか
加法定理を逆にたどると分かります。右辺を展開してみます。
2sin(x+4π)=2(sinxcos4π+cosxsin4π)=2(22sinx+22cosx)=sinx+cosx 確かに左辺に戻ります。
一般の合成
asinx+bcosx=a2+b2sin(x+α) ここで α は tanα=ab で決まる角です。この式は、点 (a,b) の長さが振幅、偏角が位相のずれになる、と読むこともできます。
| 点 (a,b) | 振幅 a2+b2 | 位相 α |
|---|
| (1,1) | 2 | 4π |
| (1,0) | 1 | 0 |
| (0,1) | 1 | 2π |
| (3,1) | 2 | 6π |
ここでは (1,1) の長さが 2、偏角が 4π でした。
合成が語っていること
合成が語っているのは、同じ周期の正弦波を足しても、やはり同じ周期の正弦波になるということです。変わるのは振幅と位相だけで、波の形も周期も変わりません。
sinx と cosx を足したのに新しい種類の波が生まれず、少し高く、少し左にずれた正弦波になるだけなのは、そのためです。この性質は、交流回路で 2 つの電圧を重ね合わせるときや、複数の波が干渉するときの計算の土台になっています。
グラフの上下の直線 y=±2 が振幅を表し、大きな点が最大点 (4π,2) です。