平行な直線と垂直な直線
2 直線の傾きをくらべると、平行か垂直かが分かります。どちらも傾きだけで決まる関係で、切片は関係しません。
平行な直線
傾きが等しい 2 直線は平行で、交わりません。たとえば y=2x−1 と y=2x+3 はどちらも傾きが 2 で、x が増えると同じ割合で上がるので、上下にずれたまま永遠に交わりません。実際、2x−1=2x+3 とおくと −1=3 となり、成り立つ x がなく解なしです。
垂直な直線
傾きの積が −1 になる 2 直線は垂直に交わります。傾き 2 の直線に垂直な直線の傾きを m とすると、2m=−1 より m=−21 です。傾き −21 で点 (1,1) を通る直線は y=23−x で、これは y=2x−1 と点 (1,1) で直角に交わります。
なぜ積が −1 になるのか
傾き m の直線は、右へ 1 進むと m だけ上がるので、(1,m) という向きをもちます。同じように傾き m′ の直線の向きは (1,m′) です。2 つの向きが垂直であることは、内積が 0 になることと同じです。
1⋅1+mm′=0 整理すると mm′=−1 が得られます。傾きの積が −1 という条件は、向きベクトルの内積が 0 という条件を書き直したものです。
一般形での判定
傾きでは判定できない組み合わせが 1 つあります。水平な直線 y=c と縦の直線 x=c は明らかに直角に交わりますが、x=c には傾きがないため積を計算できません。一般形 ax+by+c=0 で考えると、この例外もふくめて統一的に判定できます。
| 2 直線の関係 | 条件 |
|---|
| 平行 | a1b2−a2b1=0 |
| 垂直 | a1a2+b1b2=0 |
(a,b) は直線に垂直なベクトル(法線ベクトル)です。法線どうしが平行なら直線も平行、法線どうしが垂直なら直線も垂直、と読めます。y=c は 0⋅x+1⋅y−c=0、x=c は 1⋅x+0⋅y−c=0 なので、a1a2+b1b2=0⋅1+1⋅0=0 となり、確かに垂直と判定されます。
平行な直線のあいだの距離
平行な 2 直線の間隔も測れます。y=2x−1 上の点 (0,−1) から、直線 2x−y+3=0 までの距離を点と直線の距離の公式で求めます。
22+(−1)2∣2⋅0−(−1)+3∣=54 平行なのでこの値はどこで測っても同じで、それが 2 直線のへだたりです。
まとめ
- 傾きが等しければ平行、傾きの積が −1 なら垂直
- 縦の直線がからむときは、一般形の a1b2−a2b1 と a1a2+b1b2 で判定する
- 垂直の関係は、垂線を下ろす問題、線分の垂直二等分線、円の接線などで使われる
グラフでは、傾き 2 の平行な 2 本と、それらに垂直な 1 本が引いてあり、大きな点が垂直に交わる点 (1,1) です。