関数 y=xe−x のグラフ
y=xe−x は一次式 x と減衰指数 e−x の積です。定義域はすべての実数で、原点 (0,0) を通ります。x>0 では正、x<0 では負の値をとります。
増加と減衰の綱引き
x は x とともに大きくなろうとし、e−x は値を 0 へ抑えつけようとします。この綱引きの結果、グラフはいったん山を作ってから 0 に近づく、特徴的な形になります。
増減と最大値
導関数は積の微分法から次のようになります。
y′=(1−x)e−x e−x>0 なので符号は 1−x で決まり、x<1 で増加、x>1 で減少します。したがって x=1 で最大値 e−1=e1≈0.368 をとります。
漸近線と変曲点
x→+∞ では、指数の減衰が一次の増加に勝つため 0 に近づき、x 軸が水平漸近線になります。いっぽう x→−∞ では x<0 かつ e−x→+∞ なので −∞ に発散します。二階導関数は y′′=(x−2)e−x で、x=2 の前後で符号が変わるため、そこが変曲点です。
| x | y | 意味 |
|---|
| 0 | 0 | 原点 |
| 1 | 0.368 | 最大 |
| 2 | 0.271 | 変曲点 |
| 3 | 0.149 | 裾 |
山を越えたあとは 0 へ向けてなだらかに減っていきます。
左右非対称な形
曲線は左右非対称で、山の左側は原点から急に立ち上がり、右側は長く裾を引きます。x≥0 の部分の面積は次の値です。
∫0∞xe−xdx=1 これはガンマ関数の値 Γ(2)=1!=1 に対応します。xke−x が確率密度としてきれいに正規化できることを示す結果です。
応用
これは xke−x という形の最も簡単な例(k=1)で、統計学のガンマ分布やアーラン分布の確率密度と同じ骨格をもちます。待ち行列理論や信号処理、放射性崩壊の連鎖など、増加要因と減衰要因がせめぎ合う現象のモデルとして広く使われます。