三角関数と直線の交点

三角関数と直線の交点を求めることは、三角方程式を解くことにあたります。ここでは y=sinxy = \sin x と直線 y=12y = \dfrac{1}{2} の交点を求めます。

交点を求める

交点では sinx=12\sin x = \dfrac{1}{2} です。0x<2π0 \leq x < 2\pi の範囲では、これを満たすのは次の 22 つです。

  • x=π6x = \dfrac{\pi}{6}
  • x=5π6x = \dfrac{5\pi}{6}

sin\sinx=π6x = \dfrac{\pi}{6} と、それと左右対称な x=ππ6=5π6x = \pi - \dfrac{\pi}{6} = \dfrac{5\pi}{6} で同じ値 12\dfrac{1}{2} をとります。

なぜ解が二つ現れるのか

単位円で考えると、角 θ\theta の点と角 πθ\pi - \theta の点は yy 軸に関して対称な位置にあります。sin\sin は点の yy 座標ですから、左右に対称な 22 点の高さは等しく、次が成り立ちます。

sin(πθ)=sinθ\sin(\pi - \theta) = \sin\theta

11 つの値に対して解が 22 つ現れるのは、この対称性のためです。

周期による繰り返し

sinx\sin x は周期 2π2\pi でくり返すので、交点はこの 22 つだけではありません。2π2\pi ごとに同じ交わり方がくり返され、解は次の形で無限にあります。

x=π6+2nπx=5π6+2nπ\begin{align*} x &= \frac{\pi}{6} + 2n\pi \\ x &= \frac{5\pi}{6} + 2n\pi \end{align*}

ここで nn は整数です。

逆関数と主値

逆関数を使うと arcsin12=π6\arcsin\dfrac{1}{2} = \dfrac{\pi}{6} ですが、これは π2xπ2-\dfrac{\pi}{2} \leq x \leq \dfrac{\pi}{2} に制限したときの主値であり、答えのうちの 11 つにすぎません。残りは、いま見た対称性と周期性から組み立てます。

なお cosx=12\cos x = \dfrac{1}{2} なら対称の軸が yy 軸から xx 軸へ変わり、解は x=±π3+2nπx = \pm\dfrac{\pi}{3} + 2n\pi という形になります。

直線の高さと交点の個数

直線 y=ky = k を上下に動かすと、交点の個数が変わります。

kk の範囲11 周期あたりの交点交わり方
k>1|k| > 100交わらない
k=1k = 111山で接する
1<k<1-1 < k < 122斜めに横切る
k=1k = -111谷で接する

交流電圧がある値を超えている時間帯を求めるような問題も、この形の方程式に帰着します。

グラフの大きな点は、0x<2π0 \leq x < 2\pi22 つの交点 (π6,12)\left(\dfrac{\pi}{6}, \dfrac{1}{2}\right)(5π6,12)\left(\dfrac{5\pi}{6}, \dfrac{1}{2}\right) です。