三角関数と直線の交点
三角関数と直線の交点を求めることは、三角方程式を解くことにあたります。ここでは y=sinx と直線 y=21 の交点を求めます。
交点を求める
交点では sinx=21 です。0≤x<2π の範囲では、これを満たすのは次の 2 つです。
- x=6π
- x=65π
sin は x=6π と、それと左右対称な x=π−6π=65π で同じ値 21 をとります。
なぜ解が二つ現れるのか
単位円で考えると、角 θ の点と角 π−θ の点は y 軸に関して対称な位置にあります。sin は点の y 座標ですから、左右に対称な 2 点の高さは等しく、次が成り立ちます。
sin(π−θ)=sinθ 1 つの値に対して解が 2 つ現れるのは、この対称性のためです。
周期による繰り返し
sinx は周期 2π でくり返すので、交点はこの 2 つだけではありません。2π ごとに同じ交わり方がくり返され、解は次の形で無限にあります。
xx=6π+2nπ=65π+2nπ ここで n は整数です。
逆関数と主値
逆関数を使うと arcsin21=6π ですが、これは −2π≤x≤2π に制限したときの主値であり、答えのうちの 1 つにすぎません。残りは、いま見た対称性と周期性から組み立てます。
なお cosx=21 なら対称の軸が y 軸から x 軸へ変わり、解は x=±3π+2nπ という形になります。
直線の高さと交点の個数
直線 y=k を上下に動かすと、交点の個数が変わります。
| k の範囲 | 1 周期あたりの交点 | 交わり方 |
|---|
| ∣k∣>1 | 0 個 | 交わらない |
| k=1 | 1 個 | 山で接する |
| −1<k<1 | 2 個 | 斜めに横切る |
| k=−1 | 1 個 | 谷で接する |
交流電圧がある値を超えている時間帯を求めるような問題も、この形の方程式に帰着します。
グラフの大きな点は、0≤x<2π の 2 つの交点 (6π,21) と (65π,21) です。