絶対値をつけた放物線
y=∣x2−1∣ のグラフを考えます。これは放物線 y=x2−1 のうち x 軸より下の部分(−1<x<1)を、x 軸で上に折り返したものです。
場合分けで書く
| 範囲 | x2−1 の符号 | y | グラフの形 |
|---|
| ∣x∣≥1 | 0 以上 | x2−1 | 下に凸 |
| ∣x∣<1 | 負 | 1−x2 | 上に凸(山) |
後者は上に凸の放物線で、(0,1) を頂点とする山になります。値域は y≥0 で、負の値はとりません。
折れ点
x=−1 と x=1、すなわち x2−1=0 となる点では、グラフが x 軸に達したところで折れ曲がります。この折れ点では微分できません。x=1 の右側では傾きが 2x=2、左側では y=1−x2 の傾き −2x=−2 で、左右の傾きが一致しないからです。絶対値をつけると、もとの関数が 0 を横切る場所に角ができるのです。
角ができる条件
一般に y=∣f(x)∣ のグラフは、f のグラフの x 軸より下の部分を上に折り返した形になります。ただし、f が x 軸に接するだけで横切らない零点では、折り返しても角はできません。
| 関数 | 零点でのふるまい | 折り返した結果 |
|---|
| y=∣x2−1∣ | x=±1 で横切る | 角ができる |
| y=∣x2∣ | x=0 で接する | y=x2 のまま |
符号が変わるかどうかが、角ができるかどうかを分けます。
解の個数
∣x2−1∣=k の実数解の個数を、水平線 y=k との交点の数として読みます。
| k の範囲 | 実数解の個数 | 内訳 |
|---|
| k<0 | 0 個 | 交わらない |
| k=0 | 2 個 | 折れ点 x=±1 |
| 0<k<1 | 4 個 | 山の両側と外側の 2 か所 |
| k=1 | 3 個 | 山の頂上と外側の 2 点 |
| k>1 | 2 個 | 外側だけ |
山の高さ 1 を境に、交点の個数が変わっていくようすが読み取れます。折り返してできた山が、解の個数を増やしているのです。
対称性
y=∣x2−1∣ は偶関数で、y 軸に関して対称です。もとの x2−1 が偶関数であり、絶対値をとっても対称性は保たれるからです。大きな点が、折れ曲がる (−1,0)・(1,0) と山の (0,1) です。