y=sgnx 符号関数 y=sgnx のグラフ
y=sgnx は符号関数(signum)と呼ばれ、実数 x の符号だけを取り出して 3 つの値のいずれかを返します。
sgnx=⎩⎨⎧10−1(x>0)(x=0)(x<0) x が正なら 1、負なら −1、ちょうど 0 のときだけ 0 を返します。
- sgn(3.5)=1
- sgn(−2)=−1
- sgn(0)=0
定義域と値域:定義域はすべての実数ですが、値域は {−1, 0, 1} のわずか 3 個の値だけです。グラフは x<0 で高さ −1、x>0 で高さ 1 の水平な半直線が 2 本あり、原点にだけ高さ 0 の点が孤立して置かれた形になります。
対称性:符号を反転させると値も反転する sgn(−x)=−sgnx が成り立つので、原点に関して点対称な奇関数です。sgn(0)=0 もこの対称性と矛盾しません。
不連続点とジャンプ:不連続なのは原点 x=0 ただ一点です。左からの極限は −1、右からの極限は +1 で、両者が食い違うためジャンプの幅は 2 になります。関数値そのものはその中間の 0 です。原点以外ではどこも定数なので連続です。
他の関数との関係:符号関数は絶対値と深く結びついていて、次の関係が成り立ちます。
∣x∣=x⋅sgnx,sgnx=∣x∣x (x=0) 右の式は x=0 でのみ使えます。また絶対値 ∣x∣ を微分すると(x=0 で)sgnx になり、ヘヴィサイドの階段関数 H(x) とは sgnx=2H(x)−1 の関係にあります。
応用:符号関数は「向き」や「正負の判定」を数式で表すのに便利で、絶対値の計算、制御工学のオン・オフ制御、機械学習での符号による分類など、値の大きさより向きが問題になる場面で活躍します。