y=x5y = x^5

五次関数 y=x5y = x^5 のグラフ

y=x5y = x^5 は xx を 55 回掛け合わせた五次の単項式です。y=x3y = x^3 と同じ奇数乗の形ですが、原点付近はさらに平らで、遠方ではいっそう急に伸びます。

定義域と値域

定義域はすべての実数で、値域もすべての実数です。どんな実数 xx に対しても x5x^5 はただ 11 つの実数を返し、大きい正の xx では非常に大きな正の値に、絶対値の大きい負の xx では絶対値の大きな負の値になります。

対称性

(−x)5=−x5(-x)^5 = -x^5 が成り立ち、原点に関して点対称な奇関数です。たとえば x=2x = 2 で 3232、x=−2x = -2 で −32-32 というように、符号だけが反転します。グラフは第 11 象限と第 33 象限に広がります。

増減と変曲点

導関数は次のようになります。

y′=5x4y' = 5x^4

x=0x = 0 を除いてつねに正なので、全区間で単調に増加します。原点では y′=0y' = 0 となり、接線は xx 軸に一致します。

二階導関数 y′′=20x3y'' = 20x^3 は x=0x = 0 の前後で符号を変えるため、原点は変曲点です。そのため原点付近ではグラフが非常に平らになり、いったん寝てから再び立ち上がります。x3x^3 よりもさらに平らです。接線が水平になっても増加が止まるわけではないので、極大や極小のような山や谷は 11 つもありません。

x3x^3 との比較

∣x∣>1|x| > 1 では x5x^5 は x3x^3 よりも急激に増減し、∣x∣<1|x| < 1 では 00 にいっそう近づきます。

xxx3x^3x5x^5
−2-2−8-8−32-32
0.50.50.1250.1250.031250.03125
22883232
332727243243

逆関数

x5x^5 は実数全体から実数全体への一対一の対応なので逆関数をもち、それが 55 乗根 y=x5y = \sqrt[5]{x} です。奇数乗はすべて (−1,−1)(-1, -1)、(0,0)(0, 0)、(1,1)(1, 1) の 33 点を通ります。

解の公式がなくなる次数

五次以上の一般の多項式は、四則演算とべき根だけで書ける解の公式をもたないことが知られています(アーベル・ルフィニの定理)。四次までは公式があるので、五次はちょうどその境目にあたります。

次数べき根による解の公式
22 次あり(解の公式)
33 次あり(カルダノの公式)
44 次あり(フェラーリの公式)
55 次以上一般には存在しない

x5=ax^5 = a のように単純な形なら 55 乗根で解けます。公式がないというのは、係数から機械的に解を書き下す一般の方法がない、という意味です。

応用

  • テイラー展開の高次の項(sin⁡x\sin x の展開に現れる x5120\dfrac{x^5}{120} など)
  • 急激に変化する現象のモデル
  • 奇数乗の代表として、符号を保ったまま値を強く引き伸ばす変換