指数関数 y=e−x のグラフ
y=e−x は自然対数の底 e≈2.718 を用いた減衰型の指数関数で、e−x=ex1=(e1)x とも書けます。定義域はすべての実数、値域は y>0 で、値が 0 や負になることはありません。
導関数は y′=−e−x で常に負なので、全区間で単調に減少します。x が 1 増えるごとに値が e1 倍(約 0.368 倍)になります。
x→+∞ では 0 に近づき、x 軸(y=0)が水平漸近線になります。逆に x→−∞ では +∞ に発散します。点 (0,1) を必ず通ります。二次導関数は y′′=e−x>0 なので、グラフは常に下に凸です。
具体的な値は x=0 で 1、x=1 で e1≈0.368、x=2 で e21≈0.135、x=−1 で e≈2.718 です。
点 (0,1) での接線は傾き y′(0)=−1 の直線 y=1−x で、グラフは原点付近で右下がりに交わります。値は x が 1 増えるごとに e1 倍になり、この 1 単位分の長さを時定数と呼びます。ちょうど半分になるのは x が ln2≈0.693 増えたときで、これが半減期にあたります。たとえば x=3 では e−3≈0.0498 となって初期値の約 5% まで、x=5 では約 0.67% まで減り、決して 0 には達しないものの急速に無視できる大きさになります。
x=0,1,2,3,… での値 1, e1, e21, e31,… は公比 e1 の等比数列になっており、e−x は等比数列をなめらかにつないだ連続版とも見なせます。
y=ex を y 軸に関して鏡映(左右反転)した形で、ex が急増するのに対し e−x は急減します。lnx とも関わりが深く、e−x=t とおくと x=−lnt です。
減衰指数は自然現象に広く現れます。放射性物質の崩壊、熱いものが冷めていくニュートンの冷却法則、コンデンサーの放電、薬が体内から抜けていく過程など、「今ある量に比例して減っていく」現象はすべて e−kx の形で表されます。確率論の指数分布の土台にもなっています。