y=Γ(x)y = \Gamma(x)

ガンマ関数 y=Γ(x)y = \Gamma(x)

ガンマ関数 Γ(x)\Gamma(x) は、階乗 n!n! を整数だけでなく実数、さらには複素数へと拡張した関数です1x>0x > 0 では次の積分で定義されます。

Γ(x)=0tx1etdt\Gamma(x) = \int_0^{\infty} t^{x-1} e^{-t}\,dt

階乗との関係

部分積分から漸化式 Γ(x+1)=xΓ(x)\Gamma(x+1) = x\,\Gamma(x) が導かれ、正の整数 nn に対しては Γ(n)=(n1)!\Gamma(n) = (n-1)! が成り立ちます。

nnΓ(n)\Gamma(n)(n1)!(n-1)!
11110!=10! = 1
22111!=11! = 1
33222!=22! = 2
44663!=63! = 6
5524244!=244! = 24

添字が 11 ずれるのは定義の慣習によるもので、Γ(x+1)\Gamma(x+1) のほうが階乗に素直に対応します。

定義域

漸化式を使って x0x \leq 0 へ拡張できますが、x=0,1,2,x = 0, -1, -2, \ldots では値が無限大に発散します。したがって定義域は、これらを除いたすべての実数です。Γ(x)=Γ(x+1)x\Gamma(x) = \dfrac{\Gamma(x+1)}{x} と書くと、x0x \to 0 で分母が 00 になることから発散が見てとれます。

漸近線と極限

x=0,1,2,x = 0, -1, -2, \ldots の各点で垂直漸近線をもちます。x+x \to +\infty では階乗と同じく急激に増大し、x0+x \to 0^{+} では ++\infty に発散します。負の領域では、隣り合う整数の間で符号を変えながら ±\pm\infty へ伸びる細いピークが並びます。

増減と極値

x>0x > 0 の範囲でガンマ関数は対数凸で、次の一点で最小値をとります。

項目
最小をとる xx1.4616\approx 1.4616
そこでの Γ(x)\Gamma(x)0.8856\approx 0.8856

Γ(1)=Γ(2)=1\Gamma(1) = \Gamma(2) = 1 の二点の間にこの谷があります。それより左では減少、右では増加に転じます。

特別な値と関係式

半整数では美しい値をとります。

Γ ⁣(12)=π\Gamma\!\left(\frac{1}{2}\right) = \sqrt{\pi}

これはガウス積分と結びついています。また相反公式が成り立ちます。

Γ(x)Γ(1x)=πsin(πx)\Gamma(x)\,\Gamma(1-x) = \frac{\pi}{\sin(\pi x)}

x=12x = \dfrac{1}{2} を代入すると先の値が得られます。右辺の sin(πx)\sin(\pi x) が整数で 00 になることが、ガンマ関数が整数で発散することと対応しています。

応用と歴史

1818 世紀にオイラーが階乗の補間問題として導入し、記号 Γ\Gamma はルジャンドルによります2

  • ガンマ分布・ベータ分布などの確率分布
  • 複素解析における基本的な特殊関数
  • 組合せ論の二項係数の連続化
  1. Gamma function、Wikipedia
  2. Gamma Function、NIST Digital Library of Mathematical Functions