y=∣x∣y = \sqrt{|x|}

無理関数 y=∣x∣y = \sqrt{|x|} のグラフ

y=∣x∣y = \sqrt{|x|} は xx の絶対値の平方根です。∣x∣|x| がつねに 00 以上なので根号の中身が負になることはなく、実数全体で定義できます。

定義域と対称性

  • 定義域はすべての実数
  • 値域は y≥0y \geq 0
  • 偶関数
  • 原点で最小値 00

x≥0x \geq 0 では y=xy = \sqrt{x}、x<0x < 0 では y=−xy = \sqrt{-x} と場合分けできます。右半分は x\sqrt{x} そのもので、それを yy 軸で折り返して左へ広げた形になります。

原点の尖点

範囲導関数x→0x \to 0 での極限
x>0x > 012x\dfrac{1}{2\sqrt{x}}+∞+\infty
x<0x < 0−12−x-\dfrac{1}{2\sqrt{-x}}−∞-\infty

原点では両側の接線がともに垂直に切り立ちます。そのため原点は鋭くとがった点(尖点)になり、そこでは微分できません1。

折れ線の絶対値 y=∣x∣y = |x| が原点で角をもつのと同じですが、こちらは接線が垂直になる分だけいっそう鋭く見えます。

特徴的な値

xx∣x∣\sqrt{|x|}
±1\pm 111
±4\pm 422
±9\pm 933
±100\pm 1001010

∣x∣|x| が 44 倍になるごとに yy が 22 倍になります。原点から離れると ∣x∣|x| よりも値の増え方はゆるやかで、x=100x = 100 では ∣x∣=100|x| = 100 に対し ∣x∣=10\sqrt{|x|} = 10 にとどまります。

似た形の関数との比較

同じく原点に尖点をもつ y=x2/3y = x^{2/3} と似ていますが、原点付近では ∣x∣\sqrt{|x|} のほうがゆっくり 00 に近づきます。

xx∣x∣\sqrt{|x|}x2/3x^{2/3}
0.010.010.10.1≈0.046\approx 0.046
111111
1001001010≈21.5\approx 21.5

原点の近くでは前者が上、遠方では後者が上にきます。

位置づけ

平方根と絶対値を組み合わせた基本的な合成関数で、関数を偶関数にする操作や、原点での特異な振る舞いを学ぶ題材としてよく使われます。距離やばらつきに関係する量を扱う場面にも現れます。

  1. Singular point of a curve、Wikipedia